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【視点】日本と中国 IMF内の地位は逆転か 日米は反対
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国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエヴァ専務理事は、中国がIMFでより多くの議決権を獲得できるような改革を支持した。「スプートニクは金融アナリストに取材し、IMFの変化のきっかけは何か、中国の地位向上はどの程度正当性があるのか、このプロセスは日本の経済的威信にどう影響するのかについて見解を尋ねた。 2023年10月5日, Sputnik 日本
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ゲオルギエヴァIMF専務理事は、IMF内の中国の票数の割り当ては6%足らずであるのに対し、世界経済におけるシェアはその3倍である現実を考慮した場合、「世界経済の変化を見れば、常に変わっていく必要がある」と指摘した。それに対して、日本は30年維持したIMFの第2の出資国の座を中国のみならず、ドイツにまで明け渡して、3位、いや、4位にまで転落しそうな勢いだ。IMF内の「ウエイト拡大」する中国経済ロシア戦略調査研究所の専門家で株式市場経営研究所の主任エコノミストのミハイル・ベリャエフ氏は、IMFの議決権は個々の国が世界経済の中で占める位置に基づいているとして、次のように語っている。この他に、IMF内での地位が上がれば、世界での権威が認められたとして、中国は追加的な配当金も得られる。日本は立場を失いつつあるそれに比べ、日本は今、全く逆のプロセスをたどっている。ベリャーエフ氏は、1960年代から80年代に天を衝く勢いで経済成長を遂げた日本は今、世界経済の周辺部へと退いてしまったとして、次のように語っている。ベリャーエフ氏はこう指摘しながらも、状況は、今の日本の世界における経済的立場を反映したものになるだろうと考えている。ドルの権威は下がっているか日本に比べ、米国はまだ今の段階では最大の出資国の地位を保っている。だがそのクォータは14.8%まで縮小した。ところが中国は第2位に躍り出ただけでなく、14.4%の投票権シェアをゲットし、事実上、米国と同列に並んだ。ベリャーエフ氏は、このように中国がますます国際的なパートナーから「求められる」存在になっていることは間違いないと指摘している。これには政治的な側面も含まれる。これに対して米国はしばしばドルを制裁の道具として悪用し、他国の経済的解決を危険にさらしてきた、中国の投票権シェアは、GDPの大きさにもかかわらず、今のところ日本の6.15%を下回っている。また、IMFの筆頭出資国の米国の投票権シェアは約17%で。日米は現状維持に賛成 発展途上国らは反対日本は各加盟国に対し、現在のランキングに影響を与えない形での出資増額を求めた。米国もまた、現在の出資率を据え置いたままの増資を求めている。一方、中国をはじめとする急成長国は、自国の経済規模を反映した比率を要求していることから、交渉はまだまとまっていない。
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【視点】日本と中国 IMF内の地位は逆転か 日米は反対
国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエヴァ専務理事は、中国がIMFでより多くの議決権を獲得できるような改革を支持した。「スプートニクは金融アナリストに取材し、IMFの変化のきっかけは何か、中国の地位向上はどの程度正当性があるのか、このプロセスは日本の経済的威信にどう影響するのかについて見解を尋ねた。
ゲオルギエヴァIMF専務理事は、IMF内の中国の票数の割り当ては6%足らずであるのに対し、世界経済におけるシェアはその3倍である現実を考慮した場合、「
世界経済の変化を見れば、常に変わっていく必要がある」と指摘した。
それに対して、日本は30年維持したIMFの第2の出資国の座を中国のみならず、ドイツにまで明け渡して、3位、いや、4位にまで転落しそうな勢いだ。
ロシア戦略調査研究所の専門家で株式市場経営研究所の主任エコノミストのミハイル・ベリャエフ氏は、
IMFの議決権は個々の国が世界経済の中で占める位置に基づいているとして、次のように語っている。
「つまり、貿易や為替レートなど、世界経済の流通を維持する上で、その国がどれだけ重要な役割を担っているかということです。中国はかなり前からIMF内の地位の向上を狙ってきましたが、一部のIMF加盟国からの抵抗に突き当たってきました。一番抵抗が大きかったのは米国です。IMF内の地位とクォータ(出資額)は具体的な計算式に基づいて算出され、GDP、対外貿易におけるその国の地位、世界の流通における当該国通貨の重要度、金と外貨準備高から算出される。GDP、対外貿易におけるその国の地位、世界貿易における自国通貨の重要性、金外貨準備高などが考慮されます。中国は長い間、すべてのポジションで優れた指標を示してきましたが、いくつかの指標は国民1人当たりのGDP比率が相対的に考慮されています。
つまり、中国の場合は14億人で割った数値となることから、これがIMFの『ヒエラルキー』で中国の地位を引き上げる障害となっていました。
ところが中国経済はそうした成功はすでに収めており、これはもはや障害ではありません。中国は通貨の購買力でも対外貿易や輸出高でも首位に立ちました。生産量(100種類以上)でも世界第1位で、各国の国際決済で人民元が使われる機会も増えています。したがって、世界経済のランドシャフトにおけるこうした変化がIMFで中国が(米国に次いで)2位を占めることを許しているわけです」
ミハイル・ベリャエフ
ロシア戦略調査研究所の専門家で株式市場経営研究所の主任エコノミスト
この他に、IMF内での地位が上がれば、世界での権威が認められたとして、中国は追加的な配当金も得られる。
それに比べ、日本は今、全く逆のプロセスをたどっている。ベリャーエフ氏は、1960年代から80年代に天を衝く勢いで経済成長を遂げた日本は今、世界経済の周辺部へと退いてしまったとして、次のように語っている。
「日本の世界の生産におけるシェアは縮小しており、国内の経済指標も悪化しています。日本経済がそれほど『困難』とはいえなくても、重苦しい『不況』の時代を迎えていることはインフレ率を見れば明らかです。したがって、世界の流通で円が使われる機会もますます減っており、IMFの経済ヒエラルキーに占めていた名誉ある地位から徐々に『追い出されつつあり』ます。とはいえ、この事実が日本経済に直接悪影響を及ぼすことはありません。というのも、日本は支援を必要とする事態に陥っても、IMFの融資を受ける上で有利な立場を保っているからです」
ミハイル・ベリャエフ
ロシア戦略調査研究所の専門家で株式市場経営研究所の主任エコノミスト
ベリャーエフ氏はこう指摘しながらも、状況は、今の日本の世界における経済的立場を反映したものになるだろうと考えている。
日本に比べ、米国はまだ今の段階では最大の出資国の地位を保っている。だがそのクォータは14.8%まで縮小した。ところが中国は第2位に躍り出ただけでなく、14.4%の投票権シェアをゲットし、事実上、米国と同列に並んだ。
ベリャーエフ氏は、このように中国がますます国際的なパートナーから「求められる」存在になっていることは間違いないと指摘している。これには政治的な側面も含まれる。これに対して米国はしばしば
ドルを制裁の道具として悪用し、他国の経済的解決を危険にさらしてきた、
「その結果、より安全性の高い人民元への切り替えを多くの国が検討し始めています。今のところ、まだドルは強い通貨ですが、これは世界最大の米国国民経済に依存しています。ところが米国の通貨が通用する範囲は狭まりつつあり、明らかに縮小しています。一方、中国は購買力平価ですでに米国を上回っており、この傾向が続けば将来、米国がIMFの第1の座を中国に明け渡す可能性もありえます」
ミハイル・ベリャエフ
ロシア戦略調査研究所の専門家で株式市場経営研究所の主任エコノミスト
中国の投票権シェアは、GDPの大きさにもかかわらず、今のところ日本の6.15%を下回っている。また、IMFの筆頭出資国の米国の投票権シェアは約17%で。
日本は各加盟国に対し、現在のランキングに影響を与えない形での出資増額を求めた。米国もまた、現在の出資率を据え置いたままの増資を求めている。
一方、中国をはじめとする急成長国は、自国の経済規模を反映した比率を要求していることから、交渉はまだまとまっていない。