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2012年の世界選手権で銀メダルのロシアのアリョーナ・レオノワ選手(27)は、「この3人(メドベージェワ、ザギトワ、ソツコワ)の誰もが五輪の表彰台に上る力を持っていると思う」と語る。
「プログラムの難度で言えばザギトワがトップ。一番難易度の高いジャンプの組み合わせを跳ぶし、今季、ハイレベルの技の組み合わせをもらえるだけ力を伸ばした。フィギュア界ではすでに彼女の名は轟いている。第2の評価という点ではミスをおかさず滑ることができれば他のリーダーらと同格になると思う。すべてうまくいけば、金メダルにも手が届くだろう。」
気になる順位についてレオノワ選手はずばり「この3人のうち、勝つのは一番強靭な神経の持ち主。失敗する人が出てくるとすれば、その原因は神経につきる」とにらんでいる。
たしかにザギトワのジャンプは非常に高い。本人も試合後のインタビューで「ずっと跳び続けていたかった」とケロリと言うくらい、疲れも乱れも全くない。それに比べて怪我の治療で2度の大会を逃したメドベージェワは、欧州選手権のショートプログラムでまさかのミスをおかした。ファンが不安になるのも無理はない。ただしフィギュアは技術だけではない。フィギュアの女王の異名を勝ち得たメドベージェワの芸術性は孤高だとの声も高い。
メドベージェワの振付担当の元アイスダンスのイリヤ・アベルブフ氏は、欧州選手権での彼女のエキシビション・ナンバー「ククーシュカ(郭公)」を評して、次のような状況判断を語っている。
「このナンバーで彼女(メドベージェワ)が伝えたかったことは『石となり横たわるか、星となり輝くか』ということだ。実際、問われているのはまさにこれなのだから。」
「このナンバーで彼女(メドベージェワ)が伝えたかったことは『石となり横たわるか、星となり輝くか』ということだ。実際、問われているのはまさにこれなのだから。」
アベルブフ氏はメドベージェワの才能に絶大な信頼を置いている。
「私はジェーニャ(メドベージェワの愛称)を信じる。チャンピオンといわれる人がいて、偉大なチャンピオンという人がいる。両者の概念には大きな違いがある。偉大なチャンピョンには自分の道がある。その道は長く、苦難と勝利、敗北から成り立っている。ジェーニャの道は偉大なチャンピオンのそれだ。アレクセイ・ヤグディン、エフゲニー・プルシェンコといったロシアのレジェンドのような。」