露日首脳会談から期待されることは何か?

プーチン大統領とトランプ米大統領の電話会談はプーチン氏再選に対する一連の祝辞をまとめ、対露キャンペーンを新たな視点で再考させる。
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安倍首相、ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、スペインのラホイ首相、ユンケル欧州委員会委員長、国連のグテーレス事務総長といったほぼ全ての西側の先進国と国際機関の首脳がプーチン氏に祝意を贈った。総じて祝福した人のリストは非常に堂々たるもので、伸び続けている。そしてこの状況は近年西側メディアや公的な政治の場において展開される大規模な対露キャンペーンと対照的だ。

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思い返してみよう。米国の特殊機関が世界を信じ込ませた米大統領選への介入に対するロシアとプーチン氏個人への非難キャンペーン。ロシア大統領府の計画だと触れ込もうとまたも試みた平昌五輪前のドーピングスキャンダル。最後に、裏切り者のロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)のセルゲイ・スクリパリ元大佐に対し英国で毒物が使われた謎の事件だ。英国政府は一切の事実や証拠を提出せずにプーチン氏が関与したと非難している。

これら全ての国際的なロシア孤立キャンペーン、これら全ての一国とその大統領の国際的なステータスへの攻撃を、祝電や祝意を受けた今、どう理解すべきか?ただの感情抜きのビジネスか?では最もあからさまなロシアの敵、例えばメイ英首相の評判はどうするのか?メイ氏の顔は明らかに潰れつつあり、疑わしい少数派に留まっている。
国際的な議題からロシアを外し、国際社会でのその影響と重みを弱めることは不可能であると明らかになりつつある。

こうした状況を背景に、日本とその首脳の自制と先見の明はもちろん尊敬を引き起こし、ロシアとの協力という方針が現在の状況の気まぐれではないという証拠となる。これはもちろん、ロシア大統領府で評価されるだろう。どうやら、5月上旬に行われる就任後にプーチン氏が初めて会談する首脳は安倍首相になりそうだ。ラブロフ外相は河野外相との会談で、安倍首相が5月24日〜26日にかけてサンクトペテルブルクで開かれる国際経済フォーラムに出席することを確認した。フォーラムではプーチン大統領との首脳会談が行われる予定だ。

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しかし第21回露日首脳会談は容易なものになることを約束しない。一方では南クリル諸島(北方領土)での日本企業の経済活動に対する特別な制度に関する問題の歩み合いが予期されていない。ロシア政府は明らかに、日本に対して例外を作る方針ではない。サハリン州のコジェミャコ知事が日露以外の国からの投資を受け入れてシコタン(色丹)島の発電所建設を行うことを表明したことが、この方針を確認する直近の出来事となった。

他方ではこの半年で露日関係にさらなる問題が起きた。地上配備型の弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の日本配備だ。ロシアはこれを、自国の戦略的能力に向けられた米国のミサイル防衛(MD)システムの一部であり、露米が1989年に結んだ中距離核戦力(INF)廃棄条約を違反するものだと見ている。この主張の文脈には、「領土問題」解決における最大の障害物としてロシア政府が日米の軍事的同盟に接する極めてハードなアプローチが隠れている。いずれにせよ、イージス・アショアがロシアに向けられていないという声明は明らかに、ロシアの軍事プランナーを満足させるものではない。おそらく、配備はこの脅威を撃退するためのロシアの対抗措置を引き起こすだろう。

そのため、サンクトペテルブルクでの露日首脳会談が首脳同士の相互的な共感に包まれ、日露経済協力や朝鮮半島危機の克服と大きく関係することは疑いない。しかし、2国政治関係での大きな進展を期待する必要はない。

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