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この際、傘をさしてもらっていたのはプーチン大統領ただひとりで、フランスのマクロン大統領もクロアチアのグラバル=キタロヴィッチ大統領も雨の降る中立ち尽くしていたため、これを見た西側のマスコミからは批判が浴びせられた。
「これにコメントするとなれば、残念ながら外国の貴賓のボディーガードたちを批判せざるを得ない」とモスコーフスキー・コムソモーレツ紙はクレムリン内の消息筋情報として報じている。
モスコーフスキー・コムソモーレツ紙によれば、首脳に傘をさす役目はそれぞれの国からきたボディーガードの仕事。ボディーガードはまさに自国の首脳の命と健康を守る責任を負っている。ロシ
ア連邦警護庁のプロトコルには傘について「雨が降り始めるとともに、これを首脳の頭上にささねばならない」と記されている。
外国の貴賓のボディーガードの中には自分の警護する首脳にサイドから傘やレインコートが差し出されるのを良しとしない人もいるほか、提供すること自体、押しつけがましいととられかねない。このことから、なぜマクロン、グラバル=キタロヴィッチ両首脳に傘がなかったかという問いは、ふたりのボディーガードに向けられるべき問いなのである。
とはいえ、結局はこのふたりの頭上にも最終的には傘が差し出された。