北朝鮮・韓国両政府、9月の新たな首脳会談に向け準備

軍事境界線にある板門店で13日、朝鮮半島の北と南の間で交渉が行われ、その結果、今年9月に新たな南北首脳会談を開催することで合意がなされた。韓国側から交渉に参加したのは同国統一省の代表団、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)側からは祖国平和統一委員会の代表者らが参加した。
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しかし、会談の日程に関しては、双方の間で意見の相違が生じた。北朝鮮側は、同国の建国70周年を祝う記念日である9月9日にできるだけ近い日程で南北首脳会談が行われるよう望んでいる。韓国側の代表者らは、同国の文在寅大統領が北朝鮮を訪問して祝賀行事に参加することは非現実的であると考えており、9月中頃、あるいは9月末の日程を提案している。

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このことは、双方の立場における唯一の相違では決してない。韓国政府内では、北が自国のミサイル・核兵器を完全に放棄する義務を負っており、この義務が果たされた時になって初めて、科されている制裁の廃止と経済協力の活発化が可能になると考えている。北朝鮮では、制裁が不公平なものであると考えており、地域における和平プロセスは相互による譲歩を伴わなければならないと主張している。対話に関するパートナー諸国の非妥協的な態度が、北朝鮮政府の不満と苛立ちを引き起こしている。例えば、11日付けの北朝鮮外務省の声明では、米国とその同盟諸国が「古いアプローチ」を支持していることが公然と批判された。この情勢について、モスクワ国際関係大学(MGIMO)のゲオルギー・トロラヤ教授は以下のようにコメントしている。

もちろん、(米大統領の)トランプ氏は、現在の大統領任期が終了するまでに北朝鮮問題を解決したいと思っている。万一の場合でも、成功を報告したいと思っている。そのため、交渉プロセスは、停滞しないことはないが進んでいくだろう。一方では、予測不可能な核保有国がアジアに存在することは米国にとって気に入らない。他方では、緊張を生み出す恒常的な源、つまり、そのような管理される無秩序を朝鮮半島に有することは、米国にとって有利だ。このことは、中国の脇腹に恒常的に棘が刺さった状態を確保し、米国にとって韓国や日本、そしてアジア全体に大規模な兵力を保持し、北朝鮮によるミサイルの脅威を口実にミサイル防衛(MD)を発展させていく根拠を与えるものだ。アジアのこの部分に対するコントロールを保持する非常に便利な理由なのだ」。

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韓国では今のところ、南北接近の見通しに関して楽観主義が維持されており、北に対する対話と圧力の政策が、結局はミサイル・核の軍縮をもたらすことに役立つだろうと期待している。そして、このことは、南北首脳会談において確実に何らかの形式で議論されるであろう今後の更なる南北接近に向けた条件であり、前提である。北と南は、70年前に粉々に砕けたものを貼り合わせることができるのだろうか?

トロラヤ教授の見解では、「これら2つの全く異種の社会を統一国家に統合することは必然的に、北朝鮮市民が『2級』の人々の地位に置かれるということにつながる。そして、このことは、長期にわたる不安定を伴う。北朝鮮政府は、韓国と米国の潜在力を考慮に入れ、自国による庇護の下に両国家を統一させることが不可能だと理解している。韓国政府内では、統一について、多くの点で現代的水準から大きく取り残された隣人たちを自らの肩に担ぐということを意味すると理解している」という。

南ではここ数年で、北緯38度線の向こう側に残った人々は既に「兄弟」ではないと考える1つの世代全体が成人となった。しかし、北との統一を支持する人々でさえ、これが国にとって過酷な負担となるということを認識している。それにもかかわらず、13日に行われた交渉は、北朝鮮政府内でも、韓国政府内でも、対話継続の重要性が認識されているということを物語っている。対話継続に代わるものは、半島における緊張状態の新たな拡大だけかもしれない。

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