モスクワで日本の有名な映画監督たちの作品が上映される

モスクワにあるトレチャコフ美術館、より正確に言えば、同美術館のエンジニア棟コンファレンスホールも、露日交流年に欠かせない場所の一つとなっている。同ホールでは毎年、日本映画の上映会が行われているが、今年は日本映画を愛するロシア人たちのために、有名な日本の映画監督らの作品の回顧上映が行われている。
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スプートニク日本

トレチャコフ美術館の映画部門の責任者、マクシム・パヴロフ氏は、通信社スプートニクのインタビューで、同イベントについて「日本映画の上映は十年以上続いているプロジェクトの続きですが、露日交流年のおかげで『レトロスペクティヴ』プログラムを拡大させることができました」と述べ、次のように語った-

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「『レトロスペクティヴ』の一つである溝口健二監督の生誕120周年と『溝口と日本』翻訳出版を記念した上映会は、最近終了したばかりです。10月2日には、小津安二郎監督の大規模な回顧上映が始まります。小津監督の回顧上映が行われるのは2回目ですが、今回は全トーキー作品が上映され、さらに小津監督の初期のサイレント映画が日本の活動弁士付きで上映されます。また今年は喜ばしいことに、日本の国際交流基金だけでなく、ロシア国立映画基金も私たちのパートナーとなったため、ロシアで保存されている小津監督の『父ありき』の完全版を上映することができます。日本の国立映画アーカイブからもコピーが送られています。オープニングでは日本のグループ『HIDE×HIDE』が演奏します。上映会は小津監督の生誕記念日にあたる12月12日に終了します」。

日本映画の他にも、レトロスペクティヴ「国産映画における日本と日本」が大きな人気を呼んでいる。先日は、1946年制作のビクトル・エイシモント監督の映画『巡洋艦ヴァリャーグ』が上映された。同映画は1904年から1905年の露日戦争のあるエピソードを描いた作品。このレトロスペクティヴは、パヴロフ氏が発案したプロジェクト。パヴロフ氏は、ソ連の創作映画及びドキュメンタリー映画における日本の痕跡を綿密に探した。パヴロフ氏は、次のように語っている-

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数年前、私は東京大学で『国内映画における日本人のイメージの変容』をテーマに講演しました。そして今年はロシアと日本の文化交流年であることから、私たちは映画におけるロシアと日本の関係に直接関連する同プロジェクトを立ち上げました。残念ながらロシアには1910年代の映画が保存されていません。1920年代から1930年代の映画は政治的な理由で主に反日的ですが、歴史的観点から見ると興味深いものとなっています。私たちは、同プログラムに日本などで撮影されたロシアの監督やカメラマンたちのドキュメンタリー作品を加えました。これらはとてもユニークで、同シリーズには、20世紀初頭の初期映画、1930年代のシュネイデロフ監督の作品、また満州、朝鮮、ポートアーサー、東京、広島で1945年に戦場カメラマンが撮影した作品も含まれています。戦後撮影された南サハリンに関する最初のドキュメンタリー映画も長年の間で初めて上映されました。私たちのシネマテークには、1961年の歌舞伎のソ連公演のドキュメンタリーフィルムもあります。この後は、日本と関連した1960年代からの映画が上映されます。同プログラムには、1966年の『小さい逃亡者』から始まり、すべての合作映画が含まれています」。

ほとんどの日本映画は、翻訳担当者によるロシア語同時通訳付きで上映される。ロシアでは一般的に、字幕よりも吹き替えが好まれている。

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