日本のモノづくり、ロシアで風を鎮める学習中

北極海沿岸に位置するロシア・サハ共和国ティクシ市で風力発電施設の設置が完了した。施設は巨大な日本製の風力発電機3基からなっている。日本の専門家によると、風力発電施設を設置する際、極圏で稼働できるように特別な技術が使われた。しかも、施設はサハ共和国に無償で提供された。日本側にとって、これは極限状況下での運用テストとなる。
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ティクシは苛烈な気候条件の北極圏の門。吹雪が起きると、瞬間最大風速は秒速60メートルに達する。全ての機器がこうした風圧に耐えられるわけではない。数年前、ドイツからの試験運用中の風力発電機が風圧に耐えきれず、地面に倒れた。

日本の風力発電機の羽根の直径は33メートル。柱の長さは40メートル超。総定格出力は3メガワット。集合型風力発電所は今年12月に運用を開始する。第1段階では古いディーゼル発電所と組み合わせて運用される。だが、2019年には新しいディーゼル発電所の建設と蓄電装置の設置を予定している。風力発電機、ディーゼル発電機および蓄電システムを組み合わせることは、ロシア初の試みとなる。

風力発電所は、局地的な温暖化を引き起こす可能性がある
サハ共和国政府の公共事業・エネルギー効率局のイワン・チモフェーエフ主任専門家がスプートニクのインタビューに応じた。

「風力発電機は、ディーゼル発電機が使われている場所で最も効率的になる。毎年、およそ8千トンのディーゼルエンジンがティクシに運びこまれている。これはロジスティクスの観点からは非常に複雑なため、電力の原価がかなり高い。費用を抑えるのは、ディーゼルエンジンの使用量を減らすことによってのみ可能だ。こうしたツールの1つが、再生可能エネルギーの使用だ。ロシア初の北極集合型風力発電所の設置により、超低気温と強風という条件下で日本の設備の実験が可能だ。北極圏での稼働には特別な技術が必要だ。この技術が信頼のおけるものだと期待している」。 

サハ共和国 極地での風力発電に日本のNEDOが1千万ドルを拠出
風力発電施設の建設は、2017年ウラジオストクで開催された東方経済フォーラムで、日本の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とサハ共和国政府が合意した。そして2018年1月には風力発電施設用の機器が日本からウラジオストクに船便で到着。そこから18台のトラックでサハ共和国に運び込まれた。

NEDOがロシアで集合型風力発電所を設置するのは初めてではない。2015年にはカムチャツカでの風力発電施設の建設に参加。日本製の風力発電施設はロシアの他の地域にもまもなく現れるかもしれない。今年の東方経済フォーラムで、ロシアと日本はウラジオストクから20キロに位置するポポワ島に風力発電施設を設置する覚書に調印した。このプロジェクトが成功すれば、日本の風力発電システムの経験はシベリアや極東の他の地域にも広がるだろう。候補地の1つが、ロシア最北の居住地域、タイミル半島のディクソン市だ。

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