「戦いは始まったばかり」 著名なフィギュアスケート関係者がGPファイナル2018にコメント

カナダのバンクーバーで開催されたフィギュアスケートのグランプリファイナルの女子シングルは、ファンの期待を裏切らなかった。主役のアリーナ・ザギトワと紀平梨花は、それぞれのプログラムの難易度と演技の美しさでファンたちを喜ばせた。だがスポーツには勝者と敗者が存在する。優勝したのは、シーズン初めに見事なトリプルアクセルを武器に持って津波のごとくシニアの世界に入った16歳の紀平選手。通信社スプートニクは、著名な元フィギュアスケート選手やコーチなどに、グランプリファイナルの印象や、若い選手たちの今後の展望について話を聞いた。
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戦いは始まったばかり

著名な振付師イリヤ・アベルブフ氏は、次のような見解を示した-

「これほど完全な感嘆は長らく経験しなかった」イリヤ・アベルブフ、日本フィギュア選手の演技の印象語る
「紀平選手とザギトワ選手の戦いは始まったばかりだ。この後、シーズンの重要なスタートとなる世界選手権がある。もしかしたら、アリーナ(ザギトワ選手)が負けたのは、よかったかもしれない。なぜなら、負けたことによってアリーナは桁はずれの精神的圧力から少し解放されるからだ」。

オリンピックで金メダルを2個獲得しているエフゲニー・プルシェンコ氏も、アベルブフ氏と同じ考えだ-

「女子シングルにおけるロシア人と日本人の競争は長く、フィギュアスケートへの関心は高まる一方だ。ロシアのジュニア女子の中には、来シーズンにはシニアで高い順位を目指して戦う準備ができている選手が10~15人いる。現在、日本の女子選手の中にも才能のあるジュニア選手がたくさんいる。だからロシアと日本の女子シングルの選手たちによる長期にわたる魅力的な露日の競争におけるマラソンが、私たちを待っているだろう」。

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紀平梨花
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紀平 梨花
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グランプリファイナル2018バンクーバー大会
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サギトワ選手
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サギトワ選手
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サギトワ選手
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トゥクタミシェワ選手
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アリーナ・ザギトワとエリザベータ・トゥクタミシェワ選手ら
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アリーナ・ザギトワとエリザベータ・トゥクタミシェワ選手ら

常に1番でいることはできない

ロシア功労コーチの称号を持つタチアナ・タラソワ氏は、次のような考えを表した-

「ザギトワ選手が2位になったことを劇的に捉えるべきではない。オリンピック金メダリストでさえ常に1番でいることは不可能だ。(重要なのは)アリーナのフリープログラムの『カルメン』が、演技を重ねるごとに面白さを増していることだ。アリーナが腕や心で音楽を聴いているのが感じられる」。

日本の氷の上では滑るのが楽

ザギトワ、演技直前に怪我していた
ザギトワ選手本人は、ロシアとの時差が11時間もある国でスケートをしたことがなかったとし、「これまで一番時差が大きかったのは日本でした(モスクワと日本の時差は6時間)」と述べ、さらに、日本の環境は自分にとっていつも穏やかであるため「日本の氷の上では、いつも滑るのが楽です」と語った。

紀平選手は、グランプリファイナルのショートプログラムで、ザギトワ選手が持っていた80・78点の世界最高点を更新する82.51点を記録した。紀平選手にとって今シーズンはシニアデビューの年。日本とフランスで行われたグランプリシリーズで2連勝し、グランプリファイナルに出場した。紀平選手は、女子選手として公認大会でトリプルアクセル+3回転トウループのコンビネーションを史上初めて成功させている。

ザギトワ選手は今シーズン初めて優勝を逃した。出場したチャレンジャーシリーズのネーベルホルン杯、グランプリシリーズのフィンランド大会とロシア大会では優勝していた。
なおグランプリファイナルの4位は、日本の坂本花織選手(211.68点)、5位はロシアのソフィア・サモドゥロワ選手(204.33点)、6位は日本の宮原知子選手(201.31点)だった。

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