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国際ロボット連盟(IFR)は、2021年までに世界では400万台の産業用ロボットが稼働すると予想している。なお現在は200万台超。IFRによると、世界のロボット密度は、1 万人当たり平均85台。トップは韓国で、労働者1 万人当たり710台。ドイツは322台、日本は308台だ。
ロシアにおけるロボット市場はまだ最も成熟した市場ではないが、非常に急速に発展している。製造業者の中では、ペルミのプロモボット社が際立っている。これは2013年にスタートしたペルミ工科大学の卒業生たちのプロジェクトで、わずか4年間でハイテク企業に様変わりした。
プロモボット社の製品は、自立型サービスロボット「プロモボット(Promobot)」。プロモボット社のPRディレクター、ダリヤ・ヴァフテエヴァ氏は、通信社スプートニクのインタビューで、「プロモボット」は障害物を回避しながら自立移動し、設置されているディスプレイに情報を映し出し、さまざまな言語で人々とコミュニケーションを取り、顔を認識したり、その他多くのことができると述べ、次のように語っている-
プロモボット社の米国の事業相手は、それを基盤に銃器を認識するニューラルネットワークを構築するためのロボットを2000台以上注文した。
米国ではテスト後に、このようなロボットを一連の教育機関に導入する方針。ロボットが、例えばピストルに気付いたら、直ちに警察に信号が送られる。またロボットは、本物と偽物を区別することもできるという。さらにヴァフテエヴァ氏は、天井にぶら下がっている監視カメラにはたくさんの「死角」があるが、ロボットは移動することができ、視野角がはるかに広いことも利点だと述べ、次のように続けている-
「私たちは音声や顔の認識、自律ナビゲーション、コンピュータビジョン、メカトロニクス、ビッグデータ技術、人工知能、ニューラルネットワークの改善に継続的に取り組んでいます。
各言語に発音の特徴を考慮した独自のニューラルネットワークが存在しています。言語を切り替えると、ネットワークは対話者に適応し、その会話を認識します。非常に重要な方向性は、顔認識です。ロボットは性別、年齢、さらには人々の気分さえもかなり正確に判断します。なぜなら共感は、コミュニケーションの重要な要素だからです。対話者が互いの感情や気分に注意を向けると、コミュニケーションの効果は何倍にも高まります。『プロモボット』がサービス業界で使用される場合、そのコミュニケーションスキルの質が重要な役割を果たします。概して当社のロボットは、日毎に賢くなっています…」
ロボットは至る所でより賢くなっている。これは特に、労働力不足がみられている現代の日本に当てはまる。日本ではすでにロボットがホテル、老人ホーム、スーパーマーケット、レストランなどで働いている。日本の学校では、例えば英語を教えるために、人工知能を搭載したロボットを導入する方針だ。また日本の複数の建築会社は、高層建築物を建てるためのロボットを開発している。日本の安倍首相は「ロボット革命」というアイデアを積極的に推進し、2020年までにロボット市場を4倍に成長させる計画だ。
人工知能やロボットの使用は、今のところ労働市場に大きな影響は与えていない。しかし近い将来、状況は明らかに変化するだろう。世界的な高齢化、労働コストの上昇、ロボット化されたシステムの値下がりは、人間活動の多くの分野におけるロボット市場発展の主要な要素だ。ロボットの大量導入で人間が不必要となるかどうかは、修辞的疑問だ。
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