モスクワっ子に愛されるスーパー「ニッポン」大型商業施設に開店!日本食ファンの社長にインタビュー【写真】

5月28日、モスクワ市内の大型ショッピングセンター「アトリウム」で、日本の食品やコスメ、日用品などを扱うスーパーマーケット「NIPPON」(ニッポン)のオープンイベントが開かれた。アトリウムはロシアでユニクロ一号店が開店した場所としても知られ、日本文化の体験イベントが時々開かれている。ニッポンはこれまで、住宅街を中心に展開していたが、大型ショッピングセンターには初の出店となる。スプートニクは、勢いにのるニッポンの創業者、ロマン・ファデーエフ社長に話を聞いた。
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スプートニク : 新店舗開店おめでとうございます。モスクワでは5店舗目ですね。ニッポンはどうやってここまで大きくなったのですか。

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ファデーエフ社長 : ええ、それ以外にも、サンクトペテルブルクに2店舗、タタルスタンに1店舗あり、ネット通販もやっています。日本産品の販売にはトータルで10年以上携わっています。私の両親には長期にわたって一緒に仕事をしている日本人の友人がいます。私は当時、「何か自分でビジネスがしたい」と思っていて、自分の可能性を考えたとき、それらの要素をミックスすることにしました。第一号店をオープンできたのは、8年前です。そこから少しずつビジネス経験を積み、第二号店を開いたのは、それから3年も経ってからでした。今では小売業だけでなく、高級スーパー「アズブーカ・フクーサ」など、法人向けにも取引しています。

スプートニク : 日本人とビジネスをする上で、大変だったことはありますか。

ファデーエフ社長 : 日本側パートナーは、私たちについてかなり長い時間をかけて研究し、調べ、商品を売るか・売らないかを検討するということがありました。こちらが買いたくても商品を仕入れられなかったわけですが、JETROが助けてくれるようになってからは、仕入れの問題がなくなりました。

スプートニク : 日本に親近感を感じていますか。

ファデーエフ社長 : もちろんです。子どもの頃に空手をやっていたこともありますが、この仕事を始めたのは、やはりもちろん日本の食べ物が大好きだからです。10年前、モスクワには日本産品が買える場所はほとんどありませんでした。サハリンにもよく行ったのですが、日本の食べ物がどこにでもあるんですよ。モスクワにも同じ環境を作りたいと思いました。私たち家族はしょっちゅう日本に行きます。家族全員日本が大好きです。

スプートニク : 売れ筋商品はありますか。お客さんはどういう層が中心ですか。

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ファデーエフ社長 : お菓子、調味料、化粧品、日用品など、どのセグメントもまんべんなく売れています。売れないものは徐々に棚から外します。お客さんの9割はロシア人で、ロシア人にとっては全部が珍しくて面白く、美味しいのです。店頭の商品のうち4分の1は、韓国やタイ、台湾や中国など日本以外のアジア圏から来ています。これはロシア人のお客さんの要望によるもので、アジアの食品が一箇所で揃うのはロシア人にとって便利です。これは、長きにわたる調査で導き出されたことなのですが、日本以外の商品を置くことによって、結果的に日本の商品がよりよく売れるという事象が起きています。モスクワの日本人は、日本によく帰る人が多く、自分で持って来れるので、あまり不自由していないと思います。日本人に売れるのは、重いものや、冷凍食品です。

スプートニク : これからの経営戦略について教えてください。

ファデーエフ社長 : 今回は、大型商業施設に出店という新しい経験で自分たちを試してみることにしました。第一の目標は、ここアトリウムでのプロジェクトを成功させて黒字化すること。とても便利で駅からも近いので、より多くのお客さんが訪れてくれることを期待します。これが成功すれば、より多くの店、20~30店舗をオープンさせる用意があります。

オープンイベントには、ロシアの女優エヴェリーナ・ブリョーダンスさんとその息子セミョーン君や、人気グループ「イワヌシキ・インターナショナル」のメンバーなど豪華ゲストが続々と到来。クイズ大会や墨絵のデモンストレーション、日本料理の試食など余興が用意され、ピカチュウの着ぐるみを着た司会者が場を盛り上げた。

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