2016年に締結されたこの協定の破棄のおもな原因は、日本が韓国を、軍用に転用できる日本製の高技術の製品を、優遇された条件で輸入できる国のリストから外したからであると言われている。韓国の公式な情報源からはまた、二国の防衛協力分野での大きな変化や、「韓国側の努力にも関わらず、日本側が対話しようとしない」といった理由が挙げられている。
韓国がGSOMIAを破棄すると表明した後、米国は特に迅速な反応を示し、日韓に対話を呼びかけた。モスクワ国際関係大学の准教授で政治学者のキリル・コクティシュ氏は、米国はこのようにして、これまで保ってきた中立な立場であることをやめた、と指摘している。
コクティシュ氏「米国は、関係断絶にもつながってしまうおそれのある日韓の対立を望んでいないが、日韓の強い友情と接近も望んでいない。日韓の間に何十年も横たわっている歴史的な対立は、米国にとって同盟国を管理・支配するのに便利なのだ。米国は、これまで、日本にも韓国にも良い顔をして、結果的に意のままにするという原則で動いてきた。」
金東葉氏「日韓はかつてGSOMIAがなかった時代でも、軍事に関するワーキンググループで情報交換をしていた。それをするためには毎回、情報保護のための取り決めを結ばなければいけなかった。GSOMIAは、この毎回の手続きを省いて、より情報交換を容易にするものだった。これは一年間有効の、情報保護契約のようなものだった。なのでGSOMIA破棄と言っても、情報交換のたびに取り決めを結んでいた時代へ逆戻りしただけ、と言える。」
また金東葉氏は、米国にとってGSOMIAは「東アジアにおいて、中国と対立するための米国の戦略において、米国とのヒエラルキー的な軍事同盟に日韓を引き込む」ものであったため、米国は協定破棄を心配していると指摘した。
「日本も韓国も、アジアにおいて、米国にとっては頼もしい防壁のようなものだ。なので、経済の枠を超えた日韓の貿易戦争と対立は、結果的に、東アジアにおける米国の影響力の低下を招くことになる。しかし、米国自身が中国と貿易戦争を繰り広げているため、日韓の対立が最も深刻化したとすると、もしかしたら米国は介入のベストタイミングに間に合わないかもしれない。」
日本も韓国も、米国の重要な同盟国だ。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたところによると、米国にとって日韓関係の先鋭化は思いがけないものだった。トランプ氏は、日韓が両方とも米国を「難しい立場」に立たせていると表明。ポンペオ国務長官はGSOMIA破棄に遺憾の念を表明した。エスパー国防長官は、安全保障分野における三国の協力関係を継続していくことが重要であると強調した。
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