スイスのローザンヌ大学の研究者グループが8年間35歳から75歳の3262人の患者を観察した。観察開始時には、どの患者にも心臓に問題はなかったが、数年後には被験者に心血管系の発病が見受けられるようになり、死亡につながるようなものも含まれた。
研究者らは患者たちの生活環境のタイプを詳細に分析し、また、性別や年齢、体重の指標、さまざまな疾患の遺伝的要因、有害な習慣といった追加的な要因に関しても研究を行った。
その結果、週に1、2回の短い昼寝をしていた被験者には、心筋梗塞と脳卒中の診断率が48%少ないことが明らかとなった。短時間の睡眠とは30分程度のもの。昼寝が長く頻繁なのは、逆に健康上の問題を証明していると研究者らは強調した。
仰向けの睡眠がもっとも有益
ロシアの心臓学者らは、昼寝が健康にとって有益だという意見に賛同している。
しかし、彼らは座った姿勢での休息には注意を呼びかけている。「座位」は心臓に悪影響を与える。この姿勢により腹腔内への圧力が高まり、その結果、腫れが生じる。これは静脈の拡大と血栓症を引き起こす。医師らによると、最適なのは仰向けでの睡眠だという。