安倍総理と金委員長の前提条件なしの会談は現実か?はたまた夢か?

日本の安倍晋三総理大臣は北朝鮮の金正恩委員長と前提条件なしで会談する用意がある。安倍総理は火曜日に開かれた第74回国連総会の一般討論演説でこのように述べた。金正恩委員長と安倍総理の首脳会談の可能性はいかほどか、首脳会談が成立した場合、飛躍的な解決が期待できるのか、スプートニクがロシアの専門家に聞いた。
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ロシア科学アカデミー国際経済・国際関係研究所の日本経済政治部長であるヴィタリー・シヴィトコ氏によると、首脳会談の可能性は十分に現実的だという。シヴィトコ氏は言う。「日本は北朝鮮と独自のチャンネルを持っており、非公開の裏舞台交渉は定期的に行われています。とはいえ、北朝鮮側は日本と共通言語を見つけることができないとして、最近までこれを悲観的に評価していました。」

北朝鮮は対日本で韓国と1つになれるか
シヴィトコ氏はまた、日本はアメリカと北朝鮮の交渉プロセスに乗り遅れ、自国の利益が考慮されないことをとても懸念しているとも指摘する。この状況での北朝鮮との対話はどんなものであれ、安倍総理にとって大きなプラスとなるという。

しかし、いかなる事前合意もない状況で、日本はどのようにして北朝鮮の指導者と日本側にとって極めてセンシティブな2つの問題の解決を探るつもりなのかは全く不明だと、ヴィタリー・シヴィトコ氏は語る。

「それはもちろん、国内で心理的にとても大きな問題となっている拉致問題です。拉致被害者の帰国はもう長く議論されておらず、問題は彼らの運命に明確な光を投げかけるような信頼できる文書にあります。ふたつ目の問題は、日本の領土に到達する可能性のある北朝鮮のミサイルです。というのも、防衛省は日本のミサイル防衛システムが北朝鮮から発射された新型ミサイルの軌道を必ずしも検出できるとは限らない、あるいは検出が遅れる可能性があることを発見したからです。これは日本にとって真の脅威であるため、この2つの問題で具体的な合意のない交渉プロセスは、どんなものであれ、単に無意味です。」

誰が日本と韓国を和解させるのか?
一方、歴史学PhDでロシア科学アカデミー極東研究所朝鮮研究センターの主任研究員であるワレーリー・アスモロフ氏によると、日朝首脳会談が成功するかどうかは、まず何よりも、安倍総理の考える「前提条件なし」が北朝鮮の考える「前提条件なし」とどれだけ一致するかにかかっているという。「安倍総理が拉致問題を無視する用意があるのかどうかは推測するしかありません。もしあるのだとすれば、彼は日本で政治化としての評判を大きく損なうことになるからです。もうひとつの重要なポイントは、夏の間に北朝鮮が日本と韓国の米軍施設を攻撃する能力のある一連の新たな短距離ミサイルを実験したということです。これは当然、日本と北朝鮮が対話を開始する上での追加的な理由になります。現在、北朝鮮は、自国がすでに一線を越え、容易に勝利できる、相手にしなくても良い国ではなくなったのだということを熱心に示そうとしています。」

コンスタンチン・アスモロフ氏によると、安倍総理が北朝鮮の指導者と前提条件なしに話し合うと決めたことは、韓国との貿易戦争が続くなかで、韓国に痛手を負わせる追加的な方法と見なすことができるという。

しかし、名誉という観点から見ると、この会談でより大きく得をするのは安倍総理よりも北朝鮮の指導者であると、アスモロフ氏は言う。「金正恩委員長はすでにトランプ大統領と握手を交わしています。これは少し前にはあり得ないと思われていたことです。金委員長が日本の首脳とも会談することができれば、たとえ結果的に交渉プロセスが形式的な会話にとどまったとしても、彼が新たな得点を稼ぐことになります。」

いずれにせよ、重要な国際場裡である国連という場で安倍総理が行った発言は、会談が成功するか否かにかかわらず、両国の二国間関係にとって大きなプラスであり、日本と北朝鮮の緊張緩和の一種のマーカーであると、ロシアの専門家は考えている。

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