失敗に終わった米朝実務協議
米朝関係は、10月5日にスウェーデンで行われた、核開発プログラムに関する米朝協議が物別れに終わった後で、袋小路に陥った。北朝鮮はこの協議で、米国の「柔軟でない」姿勢のせいで協議が進んでいない、と米国のせいにした。
その後北朝鮮は、幾度となく、米国に対し年内までに北朝鮮の安全を保証する「新しい決定」を要求しつつ、最後通牒を突きつけてきた。12月に入って北朝鮮は、期限が迫っていることを頻繁にほのめかすようになった。今月だけでも、2件の「重要な」実験がソヘ衛星発射場で行なわれた。何人もの専門家らが、そこでは大陸間弾道ミサイルのための新型モーターがテストされたとみている。また、今年6月から数えると、北朝鮮は、短距離・中距離ミサイルの発射実験を13回行ってきた。
「愉快でないサプライズが保証されている」
スプートニクとのインタビューにおいて、国民(クンミン)大学のアンドレイ・ランコフ客員教授は、現在北朝鮮メディアは常に、来年から北朝鮮がもっと強い態度に出るとほのめかしている、と述べた。
「来年の頭に、北朝鮮から、愉快でないサプライズが為されることは、ほぼ保証されている。それはもしかすると大陸間弾道ミサイルか、核実験による爆発かもしれない。とにかく何かは必ず起こる。それが対話につながるかというと―、いや、もちろん、つながりはしない。しかし頭に入れておかないといけないのは、北朝鮮は、じゅうぶん具体的な目的に向かって動いているということだ。その目的とは、北東アジアに不安定な状況を作り出して、米国やその他の国を、交渉に引っ張り出してくるということだ。北朝鮮は、これまで何度も頼ってきた、効果のある手段をもってして、米国に妥協を促したいのだ。自ら危機的状況を作り出し、その危機から脱する準備があるとちらつかせ、相手に譲歩させる。このやり方が常に効果を発揮してきた、とは言いすぎだが、これまではじゅうぶん頻繁に、効果があった。」
12月23日、米国で国家安全保障問題担当だったジョン・ボルトン前大統領補佐官はツイッターで、「米軍や同盟国にとってリスクは避けられない。北朝鮮に、米国を脅かすテクノロジーが現れるよりも前に、効果的な政策が必要だ」と書き込んだ。