ユダヤ人虐殺を糾弾しなかった教皇 秘密文書をバチカンが公開

バチカン市国はローマ教皇ピウス12世(1939年から1958年まで就任)に関する秘密文書を公開した。文書はエルサレムのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)歴史博物館に手渡され、その歴史家らによって紐解かれる。
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専門家らの狙いは第2次世界大戦中のピウス12世のホロコーストに対する姿勢を明らかにすること。歴史家らは教皇がユダヤ人の大量殺戮を知りながら、何の手段も講じなかったと考えている。ピウス12世は平和を呼びかけながら、ナチスを糾弾せず、ドイツおよびその同盟国との関係を断とうとしなかったして非難されていた。

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バチカン市国側は、ピウス12世はユダヤ人救済のために非公開での作業を活発に行っていたと主張している。

これに対してホロコースト歴史博物館側は、文書が公開されたところでピウス12世に関する新たな発見につながるという見方には懐疑的ではあるものの、第2次世界大戦中のピウス12世の政策と戦略、他国との関係は明らかになるという見方を示している。

今回、第2次世界大戦に関する秘密文書の公開に踏み切ったのはフランシスコ教皇。ピウス12世の法王就任から81周年に当たる2020年3月2日、フランシスコ教皇は「協会は歴史を恐れてはならない」として公開を宣言した。

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