米国の同条約の脱退計画については2019年10月、米国のメディアがこれを報じており、その際、ロシア大統領府は米メディア報道を信頼していないと発表していた。
米国がオープンスカイズ条約からの脱退するということは、露米関係の重要な根幹をなし、来年2021年に失効する新戦略兵器削減条約(新START)の延長をトランプ米大統領が意図していない恐れがある。
オープンスカイズ条約は1992年に調印され、「冷戦」後の欧州における信頼醸成措置の一つとなった。同条約は2002年から有効となり、条約参加国は互いの軍や活動に関する情報を公然と収集することができる。オープンスカイズ条約の締結国は現在、34か国を数える。
オープンスカイズ条約については、過去に露米は互いに相手が違反したとして非難を繰り返してきた。
2020年1月、ロシアのラブロフ外相は、条件をつけずに新STARTを延長することをロシアは支持すると表明する一方で、この件について米国からの明確なシグナルは見えないと語っていた。
2019年末、ロシアは新STARTの5年延長を提案していた。
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