17歳の女性の名で開設されたあるアカウントが、ダイエットに関するスポーツウェアブランドのインスタグラムのタブ「発見(explore)」の投稿に「いいね」をした。その後、彼女は、「減量前と後」の写真を公表したことで彼女に提供されたアカウントをフォローした。
研究者らは、彼女が推奨するストリームは突然、これまで以上に旅行や減量のアドバイス、フィジカルトレーニング、ボディースカルプティングといったコンテンツを含むようになった。しばしば写真は、「めっきりと痩せていて、いくつかのケースでは、体型が編集・歪曲されたものが見うけられた」。
さらに2つの実験が15歳の少女と14歳の少年のプロフィールを使い行われたが、しかし、1日に数分コンテンツが閲覧されただけで、フォローも「いいね」もされなかった。結果は同様だった。
インスタグラムは、これらのアカウントがすべて未成年者によって登録されていることを知っていたが、それでも彼らに成人向けの広告を提供した。専門家らは、オンラインプラットフォームのアルゴリズムの推奨システム、特にインスタグラムが、未成年者の社会問題をいっそう深刻化させるおそれがあると考える。
理想的に編集された写真や魅力的な成功話が掲載されたSNSが、未成年者の自尊心に影響を与えるという事態は、特に新しいものではない。精神分析医の間では、「Facebook羨望」や「Facebook鬱」といった言葉が使われるほどだ。
こうした問題を解決する手段としては、アルゴリズムの推奨システムを規制することが有効と考えられる。
現在、欧州連合(EU)や英国、中国、米国では、さまざまな形でこうしたサービスの利用を規制するプロセスが実行されている。ユーザー自身がアルゴリズムの推奨システムをシャットアウトできるようにする必要があり、子どもや未成年者においては、子どもの心を傷付けるコンテンツから子どもたちを制限する特定のルールの実施が求められる。
関連ニュース