新型コロナウイルス

9月の総選挙後に菅首相が現ポストに留任する可能性は?

五輪終了後の日本には、金メダルランキング3位という誇らしさが残ったと同時に、新型コロナウイルスの感染爆発に対する不満が膨れ上がった。菅義偉首相は、感染拡大と五輪開催の関連を繰り返し否定したが、国民の一部には反対意見が広がり、内閣支持率の低下が生じている。このことは、9月に予定される選挙で内閣総理大臣と自民党総裁のポストに否定的な影響をおよぼす可能性がある。
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五輪終了を前に、日本国内の新型コロナウイルスの感染者総数は1万人を上回った。また、この数日間では、1日の感染者数が連日1万5000人台というかつてない記録が残ることとなった。厳しい規制措置が取られたにも関わらず、五輪の出場選手と関係者の中で430人の感染が確認された。また、特に「デルタ株」においては、ワクチン接種を上回るテンポで感染が拡大した。

現在、日本では高齢者の約80%が予防接種を受けているが、他の年齢層へのワクチン接種は遅れが生じている。日本政府は8月末までに国民の40%が予防接種を完了すると公言したが、コロナ対策としてはより速いテンポとより広い領域への対応が求められている。

こうした中、8月9日に朝日新聞が実施した世論調査によれば、菅内閣の支持率は28%にまで低下した。回答者の54%は、コロナウイルスの感染抑止という点で、菅首相は安全な五輪を開催することができなかったと答えている。一方で56%は五輪を開催してよかったと回答している。

極めて困難で異常な条件のもとでの五輪の価値ある開催に対し、国際オリンピック委員会(IOC)は、2020東京五輪組織委員会の橋本聖子会長と東京都の小池百合子知事、そして菅義偉首相に五輪金メダルを授与すると発表した。菅首相自身、今回の五輪は素晴らしい大会となったと称賛している。コメント欄では、菅首相に感謝を伝える国民がいる一方で、反対の声を無視し、国民の意見に耳を傾けずにIOCの言いなりになったと抗議する者もいる。

菅首相はまもなく政争を闘わなければならない。自民党執行部は9月29日に総裁選挙の実施を予定している。最終決定は8月26日の同党選挙管理委員会の会合で確認される。日本の五輪組織委員会のメンバーらの考えでは、大会の終了とともにウイルスへの勝利が宣言される予定だったが、しかし、現在も感染状況に関しては明るい兆しは見うけられない。日本の第99代首相には、現ポストに留任するチャンスはあるのか、または今年で首相としての任期は終わるのだろうか。

通信社「スプートニク」は、ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センターのオレグ・カザコフ主任研究員にこの問題についてのコメントを求めた。

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「日本では政治家の行動は顕微鏡で覗くように見られています。あらゆる不注意な言動、過去や現在の軽率または些細な過ち、その他の行動や発言が、五輪前に示された一連の辞任のように、その人物に帰ってくる可能性があります。間違いなく、現在、自民党やその派閥、もっと小さい範囲で、来るべき選挙を前にした作業が進められています。候補者の活動の評価が行われ、彼らの特徴や有効性が注視されています。これらすべては舞台裏で行われていますが、その際、現政権に、そして首相自身に対して多くの要求を持っている国民の意見を考慮しないという訳にはいきません。多くの人々は、首相はパンデミックに対処できなかったが、しかし、他国でも状況は良くはなっていないことから、対処できる別の誰かがいたのかどうか、誰にも分からないと考えています。五輪に関しては、こうした状況では政府が行った以上の何かを取り組むことは困難だったでしょう。これは挑戦でした。それを拒否することは国際舞台での日本の威信を台無しにすることになりました。もう一方で、五輪はスポーツであるだけでなく、ビックビジネスのモデルであるということです。日本は間違いなく損失を生みましたが、その反面、面目を保ちました。菅首相に関しては、彼は慎重で注意深く、効率的ですが、影が薄い政治家と言えます。これはひょっとすると彼のPRが足りないためかもしれません。菅首相は、彼が主導するデジタル化や国の規制改革、また、安倍前首相がほとんど取り組まなかった「再生可能エネルギー」の積極的推進を成果として残せる可能性があります。現在、世間が注目を集めるような総裁の座をかけたライバルは表れていません。しかし、私たちには、決定を下すにあたっての内部事情は分かりません。ウイルスの感染状況と経済で、非常に多くの不確実な要因がある状況下では、私は菅首相のチャンスは五分五分だと見ています」。

菅首相の公式サイトのプロフィールには、彼の好きな格言は「意志あれば道あり」であると記されている。現首相が、次の任期に向け自身の道を継続させる意志が確かなものであるかは、時間の経過によって明らかとなる。

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