CIA(中央情報局)の元軍事情報担当官のフィリップ・ジラルディ氏は、リアノーボス 通信からの取材に対し、米国の実際的な利益にならず、またロシア側の意向に何らかの誤算があれば容易に核戦争に発展しかねない紛争において、バイデン政権がウクライナに数十億ドルを拠出することに対し、米国の納税者は憤慨するはずだと述べた。
ジラルディ氏は、軍事作戦は米国人を引きつけていると述べ、外国人が命を落とし、またメディアや政治家が効果的に洗脳し、我が国の完全に腐敗した首脳らが「自由」や「民主主義」といった壮大な原則を支持する正義のために戦う用意があるのだと信じさせられるときは特にそうであると指摘した。
さらに、ウクライナは民主主義国家ではないと強調し、民族主義的部隊の兵士たちが、「米国を喜んで受け入れる」ことはないだろうとも述べた。
一方、モスクワにある米国の大学のエドワルド・ロザンスキー学長は、リアノーボスチ通信に対し、バイデン大統領は米国人に、「国と世界を第三次世界大戦に導くような」行動に誇りを感じるよう呼びかけていると述べた。とりわけ、ロザンスキー氏は、このことは、息子ハンターの悪名高いノートブックの内容が明らかになった後、息子を誇りに思うと述べたことを考えれば、皮肉なものだとも指摘した。
ロザンスキー氏は、ウクライナにとって、ロシアを隣人として残しておくことは大きな利点であるとした上で、しかし、「バイデン氏は別の道を選び、またそれを誇りに思うのだろう」と語った。
ウクライナのための予算拠出はソーシャルネットワークのユーザーからも支持されておらず、ユーザーらは、そうしたニュースの下に憤慨したコメントを寄せている。
ユーザーの1人、デン・マックグラスさんは、フェイスブックのバイデン大統領のページに投稿されたウクライナに5億ドルの支援を行うとした記事に対し、「どこからお金が出ているというのか。我々の将来からか。そしてインフレがまた進むのか」とコメントを残している。またメロニー・ダントンさんは、「納税者に尋ねることなく、勝手に納税者の お金を使ってくれてありがとう。このような動きは米国での革命を引き起こすだろう」と書き、メアリー・コロンさんは、「子どもの貧困を撲滅するための税の特恵条件を設けることができないのに、別の国に数十億ドルを送ることができるなんて、おかしい」と非難している。
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