これより前、ポーランドの肥料製造企業「アゾーティ(Azoty)」と「アンウィル(ANWIL)」は、天然ガスの価格急騰により、窒素肥料、カプロラクタム、ポリアミドの製造を停止すると発表した。これにより、その副産品で、乳製品や食肉加工産業で使われる二酸化炭素が供給されなくなった。
「バーチャル・ポーランド」は、窒素肥料の製造量が以前のレベルに戻らなければ、2週間か遅くとも3週間後には、ポーランド市民はチーズや肉などの製品を食料品店で手に入れることができなくなると伝えている。
記事によれば、乳製品製造業には問題点が2つあるといい、これについてポーランド酪農局のアグネシカ・マリシェフスカヤ局長は、「一つは製品の包装に使われる混合ガスに用いられる二酸化炭素の不足、もう一つは、生産ラインの清掃用の手段の欠乏だ」と指摘している。
これを受けて、ポーランド酪農局は、農業部門のその他の組織と共に、マテウシュ・モラヴィエツキ首相に対し、臨時閣議を緊急招集し、早急に措置を講ずるよう呼びかけた。
一方、ポーランド食肉産業生産者・加工者連合のヤヌシュ・ロゼヴィチ会長は、肉やソーセージのパック商品の製造も危機的状況にあるとし、「これは消費者から畜産家まですべての人に影響を及ぼすものであり、部分的な供給だけでも行われるよう期待する。でなければ、ポーランドの市場は、外国の製造業者に占領されることになり、それを取り戻すのは困難なものになる」と危機感を募らせた。
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