米国の平均寿命、2年連続で低下

米国の平均寿命の低下が直近100年で最悪の速度で進んでいる。原因は新型コロナウイルスによるパンデミックや麻薬の乱用の増加だとという。ブルームバーグが伝えている。
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ブルームバーグによると、現在米国の平均寿命は1996年以来最低の水準となっている。2020年から2021年の1年間だけで平均寿命は1年短くなり、76.1歳となった。また、先住民族であるインディアン系の住民の平均寿命の低下が著しく、2021年までに従来より6.6年短い、65.2歳となった。
死亡数の上昇は、米国が新型コロナウイルスの拡大初期に必要なリソースの効率的な配置に失敗したためだとしている。また、低いワクチン接種率もネガティブな役割を果たした。貧困層の多いインディアンの人々は良質の医療機関へのアクセスが制限されることによって高い死亡率となっている。こうして米国は2020年だけで100万人の新型コロナ患者が死亡しており、世界で最も死者数が多い国となった。
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一方、平均寿命低下への新型コロナのパンデミックによる直接的な影響は約50パーセントのみだという。16パーセントは麻薬の乱用による影響と考えられている。2021年3月からの1年間だけで米国では麻薬の多用で約11万人が命を落としている。他の要因としては持病による死亡や自殺率の上昇などが含まれるという。
これまでに、オックスフォード大学が世界29か国を対象に行った調査で、そのうち27か国が2020年の平均寿命の縮小が予想されることが明らかになっていた。
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