これより前、ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、ロシアは、ウクライナ情勢をめぐり、ロシア側の提示する条件がどのように遂行されるのかについて協議を行うのであれば、外交的手段で問題を解決する用意があり、またそれを望んでいると述べ、ロシア政府の条件は以前のものと変わっていないと強調していた。
プーチン露大統領は、特別作戦の目的は「ドンバスの解放とロシアの安全保障のための条件の策定」であるとしている。
一方、ゼレンスキー大統領は、米テレビ局CNNからのインタビューに答えた中で、ロシアとの協議の可能性について問われ、「最後通牒を突きつけてくる者と対話をするつもりは今はない」とした。その上でゼレンスキー氏は、ロシアは「人口の多い、我々の隣国である」とし、「いずれにせよ、ウクライナはロシアと隣国として生きていくことになる」とも述べた。
ロシアはこれに対し、ウクライナにさらなる譲歩を行い、キーウ(キエフ)やチェルニーヒウ(チェルニゴフ)方面への軍事行動を大幅に削減すると決定したほか、プーチン大統領とゼレンス キー大統領の会談を、外相による合意の締結と同時に行うことを提案した。
しかし、その後、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、ウクライナが自らの提案を取り下げ、協議プロセスを凍結するためさまざまな挑発行為を行っていると述べた。とりわけ、外相は、ウクライナはイスタンブールでの協議で合意されたクリミアに関する条項を真っ向から否定するようなロシアとの合意案を提出し、軍事訓練実施の条件についても変更し、ロシアからの合意を受ける必要性について指摘しなかったことを明らかにしている。
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