クリミア共和国では地方議会の補欠選挙が行われ、与党・統一ロシアの議員が当選していた。こうした選挙の結果を受け、EUは次のような声明を発表している。
「EUはクリミアとセヴァストポリで行われた選挙とその結果を認めない。不法に併合されたクリミア半島の選挙で『選ばれた』、クリミアとセヴァストポリを『代表』しようとする者には正当性がなく、認められない」
クリミア半島に位置するクリミア共和国とセヴァストポリ市は、2014年の住民投票でそれぞれ96.77パーセント、95.6パーセントの賛成でロシアへの統合を決めた。ウクライナはクリミアを自国の領土とみなしているが、ロシアは国際法や国連憲章に則る形で、民主的に住民の意思によって統合を決めたと主張してきた。
一方、この3日間ではロシア全国で統一地方選が行われた。そのなかには14州・共和国の首長選、6の地方議会選、12の州都などの市議会選、モスクワ市地区議会選挙も含まれる。一部開票、集計が終わっていないところもあるが、概ね与党・統一ロシアが勝利している。
14首長選では、無所属2人が当選した2カ所を除き、12カ所で与党・統一ロシアの候補者が勝利。同党はモスクワ市地区議会選挙でも1416議席中1160議席を獲得し、圧勝した。また、地方議会でも47~74パーセントの議席を得て第1党となっている。各地で第2党はロシア共産党(8.5~15.5パーセント)、第3党はロシア自由民主党(1.5~13.6パーセント)などとなっている。
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