米、台湾情勢巡り中国に制裁発動の可能性=メディア

米国は、台湾情勢を背景に、中国に対する制裁を発動する可能性がある。ロイターが情報筋を引用して報じた。
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ロイターによると、台湾は現在、欧州連合(EU)により同様の決定が下されたことを確認するために取り組んでいる。制裁措置の検討は初期段階にあるという。
制裁は中国との貿易と中国経済への投資を制限するものになる可能性がある。たとえば、制裁は、チップセットや電気通信機器などに影響を与える可能性がある。
これより前、台湾の蔡英文総統は米国の国会議員の代表団に対して、台湾が米国の支援に感謝し、安全保障、貿易、経済の分野で米国との協力を強化すると表明していた。
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米政権の台湾訪問

米政府の代表団の台湾訪問は、8月に実施されたナンシー・ペロシ下院議長の訪問(8月2〜3日)から始まった。これほどレベルの高い米国の政治家が台湾を訪問するのは25年ぶりのことである。台湾を自国領土の一部と見なしている中国は、これは米国が台湾の分離主義者を支持するものだとして、この訪問を非難した。
中国政府は、ペロシ議長が台北を訪問する前から、米大統領府に対し、こうした挑発行為には厳しい報復措置を講じると警告していた。そして、ペロシ議長の訪問後、中国軍は台湾周辺の6つの地域で、ミサイルの射撃訓練を含む大規模な軍事演習を開始した。
8月14~15日には、マサチューセッツ州出身で民主党所属のエド・マーキー上院議員を団長とする代表団が台湾を訪れている。
その後、8月26日、台湾で、テネシー州選出のマーシャ・ブラックバーン上院議員(共和党)と会見した台湾の蔡英文総統は、「米国議員らの台湾訪問は、台湾が自国を防衛するという決意を強固なものにした」と述べた。
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台湾海峡で深まる危機

これより前、中国の王毅外相は、中国に対抗しようとする米国の戦いは、何ら良い結果にならないと述べている。王毅外相は、米国の挑発行為は、台湾海峡における情勢を複雑化し、米国に対する信頼を失わせるものだとも指摘している。また外相は、地域の現状変更を目論んでいるのは、他でもない、情勢を中国抑止のために利用しようとする米国であると強調した。
8月31日、台湾防衛省は、米国の対戦車ミサイル「ジャベリン」の新規購入を承認した。また台湾の張元勳陸軍参謀総長は、米国と台湾はこの武器が、時宜良く台湾に送り届けられるよう、積極的に活動していると付け加えている。さらに、台湾の中央通信社は、防衛省のデータを基に、台湾は高機動ロケット砲システム「ハイマース」の発注を11基から29基に増加する計画だと伝えている。また新たな発注には、ハイマースに搭載することができる864基の誘導爆弾も含まれていると指摘されている。
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