EUのロシア産ガスの拒否は生産の大規模な停止につながる=専門家

今後2年間でロシア産ガスへの欧州の依存を減らすことは、生産の大規模な停止につながる。コンサルティング会社 「Yakov and Partners」のアナリストが調査結果を発表した。
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アナリストによると、欧州はロシアの燃料への依存をまだ克服していないため、ロシア産ガスの供給を維持したり、経済を大幅に縮小したりしなければ、来るべき冬と2023年を乗り切ることはできない。
調査結果は、2022年末までのニーズを満たすために、欧州諸国はロシアからの輸入を維持するか、ガス消費量をさらに70億~120億立方メートル削減する必要があることを示した。これは、多くの産業の完全または部分的な閉鎖によってのみ可能である。欧州諸国には、今後数年間で経済の損失なしにロシア産ガスを拒否する快適な方法がないという。
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同時に、アナリストは、既に欧州の窒素肥料の生産量は70%が減少されており、アルミニウム生産量は25%減少し、鉄鋼生産量は5%減少していることを指摘した。専門家は、「穏やかな冬」の場合でも生産量の減少が続く可能性が高いと説明している。
これより前、欧州連合(EU)加盟国のエネルギー相は9日の会合で、ロシア産ガスの価格上限設定について合意することができなかったと報じられていた。
欧州のエネルギー危機は7月、ロシア産ガスのEU諸国への供給が初めて中断した時点から深刻化している。この状況は、欧州へのガス供給を担うパイプライン「ノルドストリーム」でガスタービンの技術サービスに問題が生じたことに端を発している。
これより前、EU理事会の議長国を務めるチェコは、ロシア産天然ガスに価格上限を設定する議案をEU理事会の検討事案から外すことを望んでいると報じられていた。
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