ロイター通信などによると、欧州の株式市場は取引開始後に一時下落したが、その後取り戻した。ロシアの部分動員発表後に原油は値上がりし、エネルギー・天然資源株が伸びたことが米国株式先物の押し上げ要因になった。また、金や米国債、ドルなどの安全資産に逃避する動きが広がり、高値で取引された。
また、外国為替市場では米ドルが好調となっている。対ユーロでは一時0.9パーセント安の1ユーロ=0.9885ドルとなったほか、ライバルの安全資産とされる英ポンドや日本円の上昇を抑え込んだ。
一方、ロシアモスクワの株式市場では、21日の取引開始直後、ルーブル建ての指標MOEXが8.64パーセント、ドル建てのRTSが10.9パーセント急落。ドンバス地域の住民投票実施決定などの影響を受けて約9パーセントの下落となった20日に続く値下がりとなった。だが、午後は回復しそれぞれ、前日終値より2~3パーセントほど低い数値で推移している。
地政学的リスクが高まっているのにも関わらず、ロシアの通貨ルーブルは比較的安定している。日中の取引を受けて毎日更新されるロシア中央銀行の公式レートでは、ドルは前日より0.11ルーブル高い1ドル=60.86ルーブル、ユーロは0.16ルーブル高い1ユーロ=60.21ルーブルとなっている。
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