2008年の南オセチアでの紛争の後、欧州はウクライナとジョージア(グルジア)のNATOへの加盟の申請を最終的に承認しないことを明らかにしたにもかかわらず、米政府はNATOがこれら2国に対して加盟の可能性を約束することを主張していた。しかし、米国も欧州もウクライナとジョージアを「擁護」したくないことを認める代わりに、西側政治家は「常に嘘をつき、これら2国をNATOに受け入れようとしていると定期的に発表していた」。
バンドウ氏は、「ジョージアもウクライナも、米国や欧州の防衛にとって重要ではなかった」と指摘した。同氏によると、ロシアの特殊軍事作戦の開始は、ウクライナに対する西側の約束における「永続的な不誠実」を確認しただけだ。また、NATO加盟国は、ウクライナをめぐるロシアとの直接衝突は「彼らの利益にならない」ことを認めたという。
バンドウ氏によると、米国人は「防衛扶養家族」のリストを拡大したくないため、ウクライナのNATOへの加盟に反対するだろうと表明した。同氏は「ワシントンはついに、外国の利益よりも米国人の利益を優先し始めるべきだ」と強調した。
これより前、NATOのデビッド・ヴァン・ヴィール事務次は、NATOはウクライナ紛争を利用して、防衛分野でハイテクを導入する可能性を見極めようとしていることを明らかにした。
ロシアの特殊軍事作戦を背景に、米国およびNATO同盟国はウクライナに武器を送り続けている。ジョー・バイデン米大統領は5月、レンドリース法に署名し、ウクライナへの軍事援助に数百億ドルが充てられることになった。ロシア側は、欧米による兵器供与は紛争を長引かせるだけで、兵器の輸送はロシア軍の正当な標的になると繰り返し述べてきた。
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