米・戦略石油備蓄、過去40年で最低水準 市場放出で

米国のジョー・バイデン大統領によるガソリン価格の低下を狙った介入措置によって、米政府の戦略的石油備蓄が過去約40年で最低の水準になっている。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」が伝えている。
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9月16日時点で米政府の石油備蓄は4億2700万バレルで、1984年以来最低の数値となっている。世界的な燃料価格の高騰を受けて今年3月31日に1億8000万バレルの石油備蓄の放流を決定してから、半年間で1日100万バレル程度の備蓄を市場に流し続けてきた。結果、これまでに1億5500万バレルの備蓄がなくなり、1983年以来で初めて米政府の石油備蓄量が民間のそれを下回った。
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こうした介入措置によって米国のガソリン価格は約100日間連続で低下し、歴史的な高値から脱した。最高値を記録した6月14日には1ガロン(約4.5リットル)=5.016ドル(720円)だったのに対し、今月21日時点では平均3.689ドル(530円)となっている。
このごろ、世界の原油価格の下落が加速している。欧州の原油価格の指標となるブレントは1月25日以来初めて1バレル=87ドルを割り込み、米WTIも1月11日以来初めて1バレル=80ドルを下回った。
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