このエンブレムはアゾフ大隊の一中隊のもの。この中隊は、第二次世界大戦中のウクライナ反乱軍で、当時のヒトラーの独軍の一部隊の名称にちなんで「鉄の百人隊」と呼ばれている。
エンブレムのシンボルは何を意味しているか?
ウクライナ民族主義アゾフ大隊(ロシアで活動が禁止のテロ組織)のエンブレム
© Sputnik / The Federal Security Service of the Russian Federation
/ 今回見つかった現代版「鉄の百人組」のエンブレムには黒い太陽が描かれている。これはかつてナチス親衛隊(SS)の象徴として使われていた12個のシゲル(独語で「勝利」)ルーン文字の円形を示し、これが、後にナチス親衛隊のトップのハインリヒ・ヒムラーの城を飾っていた。エンブレムには黒い太陽を背景にアンビル(鉄床)とそこに打ち付けるハンマーが描かれ、ハンマーの衝撃でアンビルから弾丸が飛び出している。アンビルには第2鉄の百人隊を意味するローマ数字のⅡが、ハンマーには第2SS装甲師団とウクライナ国家アゾフ連隊のシンボルであるヴォルフスアンゲルが描かれている。
「アゾフスタリ」工場での作戦
マリウポリのアゾフスタリ製鉄所の敷地内に潜伏していたアゾフ大隊のナチス戦闘員らは5月20日、ロシア軍に投降した。ロシア国防省によると、約1カ月間製鉄所の領域内に閉じ込められていたアゾフ大隊、ウクライナ軍軍人らのうち、5月16日以降、武器を捨て、降伏した者の数は2400人以上が及ぶ。
ロシア最高検察庁のイゴール・クラスノフ検事総長は、同庁はアゾフの戦闘員が戦闘に禁止された物質や方法を用いていることを立証し、民間人を拷問し、児童を殺害した事実を記録したと発表した。クラスノフ検事総長は、アゾフ大隊の戦闘員らが行った犯罪は、その残酷さにおいて、第二次世界大戦中のナチスの侵略者とその共犯者の行為に匹敵すると述べている。
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