フレミング長官はロンドンの英国王立防衛安全保障研究所で演説を行った中で次のように発言している。
「我々は、中国が戦後の国際的な経済・技術的コンセンサスを脅威に陥れるために、あらゆる手段を講じていると結論づけざるを得ない。中国は国際安全保障のルールを書き換えるつもりだ」
英国の情報機関が特に警鐘を鳴らしているのは北京が発行に意欲を燃やしているデジタル通貨「デジタル元」で、デジタル通貨の技術が中国という権威主義的な政権によって監視や統制の目的で使用される恐れがあること、さらにこれによって国際的な制裁の回避が部分的に可能となることを指摘している。
もう一つ、フレミング長官が中国が世界を脅威に陥れていると指摘するのが、2020年に使用が開始された中国の衛星航法システム「北斗」。長官は、中国が現在、紛争時に他国の宇宙進出を阻止するための対衛星システムの開発に取り組んでいるとの確信を表し、こうしたシステムは、人間の追跡にも利用できると指摘した。
米国も中国の科学技術の発展に歯止めをかけることを狙っており、輸出制限対象の事業体のリストに中国の31企業を追加している。
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