マルツィンケヴィッチ氏は、新しいパイプラインが既存のラインに沿って敷設された場合、外部の干渉からどの程度保護されるかという質問に対し、「基本的に安全だ。ロシアとトルコの領海、両国の排他的経済水域がある。海底の予定線は『トルコストリーム』敷設のためにすでに準備され、戦争(第二次世界大戦)時の弾薬が残されていないか、すべて調査が行われている。事前の膨大な作業はすでに始まっている」と答えた。
とりわけ、現行のモントルー条約は、トルコが黒海流域に属さない国の軍艦の黒海への入港を規制することを許可しているとマルツィンケヴィッチ氏は言及した。さらに、トルコはNATO(北大西洋条約機構)の加盟国であり、パイプラインが攻撃された場合、域内での衝突は避けられない。
「奇しくも、この場合、パイプラインはトルコがNATO加盟国であることによって守られる。そして第二に、米国、英国、フランスの船が現れた場合は事前に知られ、その動きを追跡する機能が飛躍的に高まる」とマルツィンケビッチ氏は話した。
マルツィンケビッチ氏は、パイプラインの海底部分を拡張するための地上インフラはすでに敷設されていると指摘。新たなパイプラインを通じて送られる燃料の総量は、北コーカサスのガス化に使用されるとされる量を除いて、年間約315億立方メートルになるだろうと付け加えた。
これに先立ち、ロシアのプーチン大統領は「ノルドストリーム」からのガス輸送を黒海地域とトルコに移す可能性があると述べた。プーチン大統領は、トルコのエルドアン大統領とこの案について議論し、この問題を精査し、迅速に検討するよう指示した。露ガスプロム社のアレクセイ・ミレルCEOは、黒海のパイプラインルートは現在、他のガス供給地域よりも安全であるとしている。
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