スナク氏、英首相就任へ 対立候補現れず

英国のリズ・トラス首相の辞任表明を受けた英与党・保守党党首選の立候補受付が日本時間24日午後10時に締め切られた。これまでに立候補したリシ・スナク元財務相以外の対立候補は現れず、同氏が次期英首相に25日にも就任する見込みとなった。
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出馬の意欲を示していたペニー・モーダント下院議長は立候補を断念。また、休暇先から急遽戻り出馬が取りざたされていたボリス・ジョンソン前首相も立候補しなかった。
立候補には保守党の下院議員100人以上の推薦が必要とされていた。同日、英国メディアはスナク氏が357人の下院議員のうち、178人の支持を得ていると報じていた。
また、スナク氏は保守党議員らとの会見で、自身の首相就任後に国民の信を問う解散総選挙を行わない考えを示した。
スナク氏は25日に国王チャールズ3世に謁見した後、正式に首相に就任する見込み。これに伴い、トラス首相は約6週間という史上最短の任期を終え、ダウニング街を去ることになる。英国ではトラス氏について、三日天下ならぬ「50日宰相」と揶揄する言説が広まっている。
スナク氏は42歳。東アフリカから英国に移住したインド系の両親を持ち、英首相としては初めてのアジア系となる。ジョンソン政権では財務相を務め、自身や周辺のスキャンダルが相次いだジョンソン氏に反抗の意思を示す形で辞任し、政権瓦解の引き金を引いた。その後、後任を選ぶ保守党党首選にも立候補したが、決選投票でトラス氏に敗れていた。
42歳での首相就任は過去200年で最年少。1812年には、第2代リヴァプール伯爵のロバート・ジェンキンソンが同じく42歳で首相に就任している。歴代最年少は1783年に24歳で就任したウィリアム・ピット。また、同氏は英国初のヒンドゥー教徒の首相となる。
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