報告書では次のように指摘されている。
「欧州のアングロアクソンの国々では、スイスの中立への理解が弱まった。そして、(編注:スイスの中立に対する)ネガティブな感覚も散見される。中立は欧州の安全保障に安定をもたらすものと考えられていないようだ。欧州はスイスが欧州全体の安全保障と共通性に貢献するよう期待していることがわかります」
報告では、スイスの中立と両立できないのは北大西洋条約機構(NATO)の加盟国になることだけとしており、欧州連合(EU)との協力は排除していない。というのも、EUへの脅威との戦いを援助する際には、非軍事的な形の方法もあり得るからだ。
また、報告ではスイスは複数回、ウクライナにヘルメットや防弾チョッキの供給要請を断ったことが書かれている。これについては、軍事装備を供給することが中立を侵すものだからだと説明されている。
ロシアの孤立については、世界的規模で見れば欧州内ほど強くはないと指摘。ウクライナ紛争ではアフリカや中東、アジアなどの諸国が「どちらの側にもつかない」姿勢を示しており、これは世界が多極化したことを証明していると示されている。
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