JA全農いしかわによると、「ルビーロマン」は、石川県農業総合研究センター砂丘地農業試験場が14年の歳月を費やして育成したブドウで、大きくて鮮やかな紅色の粒が特徴。初出荷されたのは2008年。今年7月には最高級品が過去最高額の1房150万円で競り落とされた。
朝日新聞によると今年8月、石川県職員が韓国・ソウル市内の百貨店や高級スーパーなどで「ルビーロマン」として売られているブドウがあるという報道を確認。そのブドウを実際に購入し、DNA鑑定したところ、県内で開発された品種「ルビーロマン」と遺伝子型が一致したという。生育期間を考慮すると、少なくとも5年以上前に苗木が流出していたとみられるが、原因の特定には至らなかったという。
一方、韓国側は韓国国内における「ルビーロマン」の販売は、少なくとも「法的には」問題ではないとしている。韓国紙「ハンギョレ」によると、韓国で種子関連の知的財産を扱う国立種子院は「日本側が韓国で『品種保護登録』をせず、保護登録可能期間(6年)が過ぎたため、法的には誰でも栽培・販売できる」と説明しているという。
この事態を受け、日本側は韓国をはじめ各国で「商標出願」を急いでいる。ただ、韓国の「ルビーロマン」農家からは「国家機関の国立種子院に合法的に生産・販売届を出したものだ」として、突然盗人扱いされることに戸惑いの声があがっている。
このニュースを受け、日本のネットユーザーからは「国際ルールを取り上げて正当性を主張しているけれど、やはり韓国の都合でしかない」と韓国を批判する声や、「農家の権利が脅かされたり産業技術の流出防ぐ為の法整備とかにもっと注力して国民や日本の利権を守る方に神経使って欲しい」と日本政府の権利保護・対策の甘さを指摘するコメントが相次いでいる。
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