問題となったのは「シェーン」の愛称がつけられた約6700万年前のティラノサウルスの化石。重量は1400キログラム、体高4.6メートル、全長12メートルで米モンタナ州で発見されたもの。
「シェーン」は英オークションハウスに出品され、11月30日に落札される予定だった。だが、疑惑が浮上したため出品を取りやめ、博物館で公開されることになったという。
米ブラックヒルズ地質研究所のピート・ラーソン所長(古生物学)は、「シェーン」の出所に疑問を感じたといい、化石のいくつかの骨が、以前に同じオークションハウスに出品された別のティラノサウルス「スタン」のものに非常に似ている話す。その化石は2020年、3180万ドル超(当時のレートで約34億円)で落札されていた。ラーソン所長は、「シェーン」に足りない部分の骨を「スタン」の骨で補ったのではないかとみている。
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