ゼレンスキー大統領がマスク氏にウクライナ訪問呼び掛け、「自分の目で見て判断してから発言せよ」

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は米実業家のイーロン・マスク氏に対し、現地を訪れて自分の目で事態を確認し、自分の判断で発言するよう助言した。米紙ニューヨーク・タイムズが企画したイベントに参加した中で発言した。
この記事をSputnikで読む
ゼレンスキー大統領はマスク氏に対し、「ウクライナに来て下さい、そして余計な言葉には耳を貸さずに自分の目で判断してください」と呼び掛けた。
そして、いかに紛争を解決するか、誰がそれを始めたか、それがいつ終わり得るかについてはウクライナを訪問した後に発言すべきだと諭した。その一方、マスク氏が提供した衛星通信システム「スターリンク」のおかげで国内では多くの組織が機能しているとも発言し、謝意を表した一方、「思うにイーロンは自分の考えを変え始めたようだ、誰が彼に影響を与えているのかは知らない、あるいは彼が自分で判断を下しているのだろうか」と発言し、その態度の変化に懸念を示した。
バイデン大統領 「イーロン・マスク氏と諸外国の関係には注意すべし」
マスク氏は10月上旬、Twitterに投稿した中で、ロシアとの全面戦争となった場合、ウクライナが勝利することはまず有り得ないとし、双方に和平を呼びかけていた。また、ウクライナ危機の調停についても独自の考えを提案していた。マスク氏はドンバスで国連による監視下でロシアへの編入を問う住民投票を再び実施すること、「クリミアが1783年以降(フルシチョフの失敗まで)そうだったようにロシアの正式な一部」とすることを提案していた。マスク氏は軍港としても機能するクリミアはロシアの国家安全保障にとって極めて重要な意味を持つことから、ロシアがクリミアを失うことは、米国がハワイや真珠湾を失うことに等しいと指摘していた。
ウクライナ危機解決にはクリミアの譲歩が現実的=マスク氏
この提案はウクライナ側で激しい批判を呼んだ他、ウクライナ支持のSNSユーザーの間でも批判に晒されていた。
関連ニュース
イーロン・マスク氏 ウクライナ東部はロシアを好むと発言
イーロン・マスク氏、クリミアを真珠湾にたとえる
コメント