欧州では、ロシアからの天然ガス供給が減る見通しの中、米国産LNG(液化天然ガス)の輸入により不足分を補った。一方で、新興国の中には欧州の調達急増で急騰する価格についていけず、輸入量を減らさざるを得なくなってしまう国も出てくる。
同紙によると、世界のエネルギー供給が増加する2027年以降は、需給も緩む。しかし同紙は、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の白川裕氏の予想を引用し、そこに至る過程で「欧米のロシア経済制裁が続くほど、ロシアや中国に接近する新興需要諸国が増える」と記している。
世界の供給余力が乏しい中でロシアの供給が減少し、LNGや石炭の争奪戦は激化している。この点について、同紙は「対露制裁に加わらない新興国はロシア頼みが鮮明になる」と強調している。
こうしたなか、中国やインドは、自国での石炭・天然ガスの増産に踏み切った。しかし、両国の石炭への依存度が高まれば、脱炭素の道のりも険しさを増すと指摘されている。
EU、G7、オーストラリアによる上限価格設定は12月5日から適用された。EUは海上輸送されるロシア産原油の輸入を停止し、EU、G7、オーストラリアは海上輸送によるロシア産原油の上限価格を1バレル60ドルに規制する。アレクサンドル・ノバク副首相は4日、ロシアはロシア産石油供給に対する上限価格設定の適用を禁止するため、可能なメカニズムを検討していると述べた。
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