スーダン紙「アルラコバ」などによると、現地時間10日朝、スーダン全国で大規模な停電が発生。原因は首都ハルツームから北に約350キロのナイル川にあるメロベダムのトラブルとみられており、隣接する水力発電所からの電力供給が途絶えた。約1時間の停電の後、徐々に復旧に向かった。
スーダンは地下資源が豊富な国ではあるが、電力供給に関しては北部に位置するダムによる水力発電がほとんどを占めており、南部の一部都市でのみ火力発電が行われているという。
世界でエネルギー危機が叫ばれるなか、エネルギー安全保障の重要性も高まっている。水力発電は温室効果ガスの排出が少ないという点では環境にも優しく、国産の自然エネルギー源となっているが、今回の停電は一極集中の電力供給の思わぬ脆弱性を露呈した形となった。
こうしたなか、エネルギー資源の多くを輸入に頼る日本は、再生可能エネルギーの導入を進めるとともに、原発の再稼働や火力発電所の新設も進め、電力供給の多角化に舵を切っている。
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