ヴェルシニン氏によると、ロシアは「国連事務局の努力」を認めており、引き続き食料安全保障を確保するため国連と連携を進めている。同氏はまた、米国とEUは「有言を実行に移し、ロシア産農産物の輸出制限を解除」すべきだと強調。
ウクライナ穀物輸出合意の主な項目が完全には履行されていないとあらためて言及した。「穀物合意はアジア、アフリカ、南米などの最貧国を優先とした食料安全保障のスローガンのもとに締結された」にもかかわらず、穀物が向かう先は依然として最も貧しい国ではない。
ロシア産の農産物輸出に関する欧米の行動は、自らの言動と一致していない
ヴェルシニン氏は、ロシア産の農産物輸出に関して、西側諸国の言動と現実との間に大きな隔たりがあり、パートナー国はそれを埋める必要があると述べている。
同氏は、「最も大きな問題は、EUや米政権がロシア産の農産物輸出は、わが国に対して完全に不当かつ一方的に課されている制裁措置の対象にはならないと発言したにもかかわらず、この問題に関して長い間進展がないことである。言動と実際の行動には大きな隔たりがある。この溝は、我々のパートナー国が埋めなければならない」と語っている。
「穀物合意」はロシア、国連、トルコ、ウクライナの4者の協議によって7月末に結ばれた2つの協定。一つはウクライナの黒海沿岸の港からのウクライナ産穀物などの輸出に関する協定であり、11月18日に期限を迎えたが120日間の延長が決まった。もう一方はロシアと国連の間に結ばれたロシア産食品や肥料の世界市場への輸出に関する協定で、国連はロシア産農産物などへの様々な輸出制限の撤廃に責任をもつとしている。
欧米メディアはウクライナ情勢を意図的に歪曲している
ヴェルシニン氏は、イスタンブール(トルコ)で行われた会談で、ウクライナの状況についてトルコ側に詳しく説明したと明らかにした。同氏によると、「残念ながら西側メディアによって意図的に歪曲されているこの状況をトルコに伝えること」がロシア側にとって重要であるという。
同氏は、「フェイク情報が大量に流れているのだ。ロシアとウクライナの代表団が最後に会談を行ったのは、ここイスタンブールなのだ。ウクライナ側の攻撃的で非建設的な行動で、すべてが終わったことを覚えているだろう。それどころか、我々の側からは、特別軍事作戦の際に述べた目標に基づいて話し合う用意があるとの発言があったのだ」と強調している。
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