グティエレス・デル・シド氏によると、ゼレンスキー大統領が「今年の男」に選ばれたことは、破壊者であることを証明した人物にそのタイトルを与えるようなものだという。
グティエレス・デル・シド氏は、「ゼレンスキー大統領が(タイム誌の)表紙選ばれたことの背後にあるものは、これだけではない。この雑誌自体が、ロシアに対するハイブリッド戦争を推し進める米国の願望を示すものであり、このすべての背後に経済的利益がある。同誌は歴史的に自国の利益しか考えない現在の米国政府を常に支持している。そして、ウクライナとロシア両政府の対立から利益を得ている者がいるとすれば、それは米国だけである」と述べている。
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同専門家は、米国の兵器メーカーは、ウクライナを植民地に変えてしまうほど借金漬けに追い込み、大金を稼いでいると説明している。
米国経済が恩恵を受けているもう一つの分野は、もちろんエネルギー部門だ。欧州諸国が対露制裁に加わったことで、欧州連合(EU)は米国にとって天然ガスの主要輸出国となり、EUはこの重要な資源を米国政府から以前の4倍の価格で購入しなければならなくなった。
グティエレス・デル・シド氏は、 「米国は、欧州に兵器や天然ガスを売却するために紛争を長引かせようとしている」と述べている。
グティエレス・デル・シド氏は、ゼレンスキー大統領がタイム誌の「今年の人」に選ばれたことは、紛争による世界的な経済面・社会面での影響、特にインフレ率が10%を超え、ユーロが切り下げられ、すべての商品やサービスの値段が上がっているEUにとって、ゼレンスキー大統領の「擦り切れたイメージ」を一掃しようとすることにつながると指摘している。さらにこの専門家は、「ゼレンスキー大統領は、米国にとって非常に重要なビジネスチャンスを生み出しており、こういった人々にとって世論は重要なのだ。ゼレンスキー大統領を『今年の人』に認定することは、彼らにとって実に報われることなのだ」と述べている。