ウクライナでの露特別軍事作戦

米国、西側のメディア ウクライナのナチスを支持、残虐行為を黙殺

米国のマスコミ、巨大IT企業はウクライナでの紛争がエスカレートした後、個人的な利益追求のためにウクライナの政権とナチスの武装集団を支援し、ウクライナ軍が犯す軍事犯罪を黙認する米国人エリート政治家らに露骨に味方した。アル・ビエネンフェルド評論員はこうした記事を米国の日刊オンライン雑誌「アメリカン・シンカー」(American Thinker)に寄稿した。
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ビエネンフェルド評論員は、今のウクライナのカタストロフィーの原因には2014年、オバマ政権がキエフで扇動したクーデター事件が潜んでいると確信している。米国はこうした扇動を起こす豊富な経験を有しているからだ。ベトナム戦争の当初では、自国の軍艦が襲撃を受けたと捏造し、イラクでもありもしない大量破壊兵器が存在すると主張して、米国は正当化を図っている。2014年、オバマ政権はウクライナでの非合法的なクーデターをあからさまに支持。合法的な選挙でウクライナ国民に選ばれた、当時のヤヌコーヴィチ大統領は政権から力づくで引きずり降ろされた。ところが米国民はその血塗られたやり方を民衆の手による革命だと思い込んでしまったと、ビエネンフェルド氏は強調している。
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ここでビエネンフェルド氏は公平を期すために、2014年当時、欧米の一部のジャーナリストらは事件の真相や、ナチスのシンボルをつけたウクライナの戦闘員が行った残虐行為を伝えようとしたが、誠実なジャーナリズムの声はすぐにかき消されたと指摘している。ロシア軍との物理的な対決は望まない欧米諸国はロシアに対し、制裁と情報戦を開始した。巨大IT企業はインターネット上に、ウクライナをロシアの侵略の犠牲者に、そしてプーチン大統領を悪の象徴に仕立てた偽のプロパガンダを大々的にばらまいた。圧倒的多数のメディアは公然と反ロシア側に立ち、ロシア軍による残虐行為だけを書き立て、ウクライナ軍人らの行う拷問や殺害については口をつぐんでいる。ビエネンフェルド氏は、ようやく最近になって国連が、ウクライナ軍によるロシア兵の処刑場面を映した動画が本物であることを間接的に認めたと指摘する一方で、西側諸国がウクライナ軍の戦争犯罪を隠蔽しようと躍起になることはウクライナ軍の行為と同じくらい、いやらしい行為だとの見方を表している。西側のメディアはウクライナ軍による残忍な処刑場面の動画を広範に報じようともせず、ウクライナ軍人に取材し、動画の信憑性の否定に回った。
実際にはビエネンフェルド氏も書いているように、米国務省、CIA、NATOは2014年のクーデターの前からウクライナの武装化を始め、10万人規模の、紛れもないナチス武装組織の「アゾフ大隊*(*ロシアでテロ組織認定)」を自らの手で作り上げていた。まもなく、ウクライナで指導する米国人インストラクターらの写真がネット上に現れはじめた。ビエネンフェルド氏はこれについて、ベトナムで起きたことと全く同じで、内戦が米国との本格的な戦争になる前の状況と酷似していると振り返っている。今日、米国は、ジャーナリズムの誠実の原則に背き、自国民を裏切ったメディアと指導者によって、またもや侮辱を味わった。第二次世界大戦はナチスの脅威を根絶するためのものだったが、今の米国はナチスの復活に手助けしていると、ビエネンフェルド氏は結論づける。
スプートニクは先日、ドンバスに来たクロアチア人看護婦がアゾフ大隊のナチスらがロシア人兵士と市民に対して非人間的な犯罪を犯した事実の目撃者となった記事を紹介した。
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