ザハロワ報道官は、EUの対露制裁第9弾で新たに4つのロシアメディアの放映がEU加盟国内で禁止されることについて「独裁的だ」と指摘。こうした手法がEUでは「当たり前」になってきているとして、次のように批判している。
「今回の制裁は情報の流れを厳しく検閲するというEUの志向のさらなる証拠であり、EUが第三国に対して吹聴しているメディアの言論の自由の原則に反して、都合の悪いメディアを禁止するものだ」
また、ザハロワ報道官は今回の措置が、EU市民の情報アクセス権を制限することになるとも警告している。
16日、EUは対露制裁第9弾の詳細を発表。ロシアのテレビ放送「NTB」「NTB・ミール」「チャンネル1」「REN TV」「ロシア1」「TV NOVOSTI」のほか、「ナショナルメディアグループ」、「VGTRK」など主要メディアが対象となった。これまでに「ロシア・トゥデイ(RT)」やスプートニクなどもEUでは禁止されていた。
RT系列の「TV NOVOSTI」については、EUは「ロシア政府とつながりのあるメディア組織」「RTを含む政府系メディアはプロパガンダと偽情報を広めた」などと主張し、制裁の理由としている。そしてこのメディア組織を「ウクライナの領土保全、主権、独立を損なうことに関与している」とみなしているという。また、RT代表のアレクセイ・ニコロフ氏に対しての個人制裁も発動した。
関連ニュース