研究チームによると、赤道近くの火星表面は太陽光線に十分に照らされ、そのため採算性が高いのは、有人宇宙ミッション時に火星外部領域を安全な調査するために十分なエネルギー量を生産可能な太陽電池だという。一方で、赤道のような太陽が当たらない両極付近の領域の調査には、他のエネルギー源が必要となる。米国の研究チームによると、その可能性が高いのが風力タービンになる。
研究チームは、複数の火星探査時に収集されたデータをもとに、火星上のあらゆる風速、つまり昼夜、あらゆる季節や複数年にわたる風速をモデル化し、このような結論に至った。風力タービンを用いて生産できる最高出力を計算し、研究チームは有望な結果を得ることができた。この出力で、500火星日(火星日は24時間39分)分の6人のミッションに完全に電力を供給するには十分だという。
研究チームは、火星上の太陽光と風力発電を組み合わせることで、火星表面全体の探査が可能になると考えている。風力は深夜でも、太陽光を遮る砂塵嵐の時でも機能しているからだ。
スプートニク通信はこれより前、火星に関するもう一つの重要な研究について取り上げた。50年以上にわたる火星調査期間で人類は火星表面にどれだけゴミを置いていったか、米国の研究者が計算に成功した。
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