「日本の平和的発展に深刻な疑念」=中国外務省、防衛費増に懸念

中国外務省の汪文斌(オウ・ブンヒン)報道官は27日の定例会見で、日本の防衛費拡大について懸念を表明した。同日、日本の防衛省は中国を念頭として沖縄県・与那国島に地対空ミサイルを配備する計画を明らかにしている。
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汪報道官は次のように述べている。

「中国は日本の大幅な防衛費の増大に懸念を示す。日本が自らの軍事力の突破口を見つけるために地域の緊張を高めているのは、非常に危険である。これはアジア地域の近隣諸国や国際社会に、日本が真摯に平和的発展を目指しているのか、深刻な疑念を抱かせる」

日本政府は12月、2023年度の当初予算案について、防衛費を過去最大の6兆8219億円とする方針を決めた。22年度当初の約5兆4千億円の1.2倍超となる。国家安全保障戦略に反撃能力(敵基地攻撃能力)を明記したことを踏まえ、長射程ミサイルの取得など関連費用に計約1.4兆円(契約ベース、以下同)を計上し、量産体制を整える。
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一方、朝日新聞などによると防衛省は27日、台湾と海を挟んで接する沖縄県・与那国島に、地対空ミサイルを配備する計画を明らかにした。高まる台湾海峡での緊張をふまえ、中国を念頭とした対応とみられている。
与那国島をめぐっては、これまでに浜田靖一防衛相が、有事の際に敵の通信やレーダーを妨害する電子戦部隊を来年度にも配備すると明らかにしている。また、対中を念頭に南西諸島における「防衛体制を目に見える形で強化していきたい」としており、石垣島への陸自のミサイル部隊の配備や奄美大島(鹿児島県)への燃料タンクや火薬庫増設の方針も示している。
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