【視点】ロシアが日本との漁業協議を拒否したのは理にかなっている 日本は非友好的政策をとっている=ロシア議員

ロシア連邦サハリン州議会のアレクサンドル・ボロトニコフ議員は、スプートニク通信に対し、クリル諸島周辺海域での日本漁船の操業に関する露日間の漁業協定を巡ってロシア側がこの件に関する協議に応じない方針を日本側に伝えたことについて、これは理にかなっており、ロシア側の方針は日本当局のロシアに対する非友好的な政策と関連しているとの考えを示した。
この記事をSputnikで読む
在ロシア日本大使館は21日、クリル諸島周辺海域での日本漁船の操業に関する協議の実施時期について合意できないとの通告をロシア政府から受けたと発表した。
ボロトニコフ氏はこの件について次のようにコメントした。

「1998年にロシア連邦と日本が調印したこの協定は、私にとってよくわからないものだ。この協定によると、日本の漁師は、クリル諸島周辺の我われの排他的経済水域で海洋生物資源を捕獲することが許された。おそらく当時、これはクリル諸島がわが国の管轄下にあり続けることを条件に平和条約を締結するための我われの南の隣国に対するいわゆる善意の行為として認識されていたのだろう」

【解説】露日平和条約の見通し崩れる 日本の非友好的な政策とクリル諸島をめぐる長期にわたる領土紛争
ボロトニコフ氏は、サハリンの漁師たちはこの協定に不満を示し、協定の見直しを求めたが、ロシア政府は受け入れなかったと強調した。
ボロトニコフ氏は、この協定によって日本側が得た利益は膨大だったとの見方を示し、クリル諸島の南の島々の周辺で漁業を行い、日本は小樽や稚内などの北海道の小都市の経済を著しく盛り上げることができたと指摘した。

「そして日本は協定において認められた特恵を20年以上も利用した。当然ながら、その延長に高い関心を持っていた。しかし、隣国が自分たちのパートナーに気に入ってもらうためにロシアに対して非友好的な政策をとり、政治的関係を断ち切っているならば、経済的関係が維持されると考えるのは幼稚だ。ロシア当局がクリル諸島周辺の我われの海域での日本漁船の操業に関する日本政府との今年の協議を拒否したことは、まったくもって理にかなっていると考えている」

コメント