対北朝鮮制裁は朝鮮半島の核問題解決の可能性を遠ざけただけだった=露外務省

ロシア外務省国際機関局のピョートル・イリイチョフ局長は、スプートニクのインタビューで、対北朝鮮制裁をめぐり、北朝鮮に対する制裁圧力をさらに強化しようとする欧米の試みに引き続き反対する立場を示し、このような試みは一般市民に打撃を与え、平和の実現には役立たないとの考えを示した。
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イリイチョフ氏は、国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の緩和に関する決議案が採択されるチャンスについて、「北朝鮮のミサイル発射を背景に西側諸国がそのような考えを拒否するという状況下」においては幻想的だと述べた。

「残念ながら、米国とその同盟国はこの作業を望んでいない。人道的性質を有する論拠でさえ聞き流している。言うことを聞かない北朝鮮を倒したいという願望の中で、彼らは完全に制裁に固執している。国連の制裁も個別制裁も国際的な正当性をまったく有していない」

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イリイチョフ氏によると、欧米は明らかに朝鮮半島情勢を悪化させる路線を歩んでいる。

「北東アジアにおける米国の主な同盟国の現指導部は、この軍国主義的論理に従順に従っている。地域のプレイヤーの利益を尊重しながら緊張緩和の方法を模索することに欧米が無関心であることを北朝鮮はしっかりと勘定に入れており、これが新たな緊張の波を引き起こしている」

イリイチョフ氏は、制裁がそれそのものを正当化せず、一般市民の苦しみを増大させ、朝鮮半島の核問題を解決する可能性を遠ざけたことは明らかだが、欧米はこれを認めようとはしないだろうとの確信を示した。
北朝鮮は昨年2022年、ミサイル発射実験を38回実施した。また砲撃やさまざまな演習も繰り返し行った。北朝鮮の最高指導者・金正恩氏は2023年初旬、米国は「恐怖に震えて」いるため、厳しさと敵意という点で前例のない措置を講じているほか、北朝鮮を孤立させて「窒息させる」ことを望んでいると指摘した。
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