イリイチョフ氏は、国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の緩和に関する決議案が採択されるチャンスについて、「北朝鮮のミサイル発射を背景に西側諸国がそのような考えを拒否するという状況下」においては幻想的だと述べた。
「残念ながら、米国とその同盟国はこの作業を望んでいない。人道的性質を有する論拠でさえ聞き流している。言うことを聞かない北朝鮮を倒したいという願望の中で、彼らは完全に制裁に固執している。国連の制裁も個別制裁も国際的な正当性をまったく有していない」
イリイチョフ氏によると、欧米は明らかに朝鮮半島情勢を悪化させる路線を歩んでいる。
イリイチョフ氏は、制裁がそれそのものを正当化せず、一般市民の苦しみを増大させ、朝鮮半島の核問題を解決する可能性を遠ざけたことは明らかだが、欧米はこれを認めようとはしないだろうとの確信を示した。
北朝鮮は昨年2022年、ミサイル発射実験を38回実施した。また砲撃やさまざまな演習も繰り返し行った。北朝鮮の最高指導者・金正恩氏は2023年初旬、米国は「恐怖に震えて」いるため、厳しさと敵意という点で前例のない措置を講じているほか、北朝鮮を孤立させて「窒息させる」ことを望んでいると指摘した。
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