「昨年の夏、米海軍のダイバーらは、NATOの演習「バルトップス22」に参加し、これを隠れ蓑にして、遠隔操作による爆発物を仕掛けた。そして、3ヵ月後、ノルド・ストリームの4本あるパイプラインのうち3本が破壊された」ハーシュ氏は、自身のウェブサイトで公認された情報源を引用して、こう書いている。
ハーシュ氏によれば、9月26日、ノルウェー海軍の軍用機が水中音響ブイを投下し、これによって爆破装置が作動した。
ハーシュ氏はさらに、ノルド・ストリーム破壊工作の決定はバイデン米大統領が国家安全保障チームと9カ月以上にわたって秘密裏に協議した結果、下したことを明らかにした。
ハーシュ氏によれば、ノルド・ストリームの妨害工作について米政府内の議論では、いかに証拠を残さないかが大きな課題だった。
ハーシュ氏は、「ノルド・ストリーム」破壊工作にはサリバン米大統領補佐官・国家安全保障担当が関与していたと断言している。
米国が「ノルド・ストリーム」を爆破した原因についてハーシュ氏は、ドイツは同パイプラインの開通でロシア産ガスを得て、エネルギー供給を安定化させた場合、ウクライナへの支援調達をしたがらなくなるとホワイトハウスが懸念したためだと指摘している。
ハーシュ氏はベトナム戦争のスクープ記事を執筆し、ピューリッツァー賞を受賞した良識ある米国人ジャーナリスト。1969年、独自の調査により米軍中尉によるソンミ村虐殺事件を暴いたことが評価され、1970年に同賞を受賞している。
ハッシュ氏は米国主導による「ノルド・ストリーム」爆破工作のリーク記事について、スプートニクからの取材に答え、それが確かに自筆の記事であることを確証した。