「ノルドストリーム」の爆破工作

米国の哨戒機 ノルドストリームで起きた爆発を監視していた

2022年9月26日、ロシアから欧州に天然ガスを送る海底パイプライン「ノルドストリーム」で爆発事件が発生した。その1時間後に米国のP-8A哨戒機「ポセイドン」が爆発地点の周辺を通過していたことが分かった。飛行中の航空機の現在位置をリアルタイムで表示するサイト「Flightradar24」が、同機の飛行ルート情報を公開している。
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ノルドストリームの爆発後の翌日、スウェーデンとデンマークの地震学者は、バルト海のボーンホルム島付近のパイプラインで最初の爆発が26日午前2時3分(現地時間)に発生したと発表した。
当時、現場周辺を通過した「P-8A」の飛行ルートがFlightradar24のアーカイブに保存されている。同機は大西洋から飛来し、その後デンマーク上空を通過してボーンホルム島に接近した。その後、ポーランド上空で燃料を補給し、現地時間4時45分頃、爆発地点の上空を一周して降下し始めた。同機は右に旋回し、現場から離れ、高度7300メートルから2200メートルまで徐々に降下し、トランスポンダをオフにし、レーダーから姿を消した。

新たな事実

9日、米国のジャーナリストのシーモア・ハーシュ氏は、2022年6月に実施された軍事演習「バルトップス演習」を隠れ蓑にし、米海軍のダイバーが「ノルドストリーム1」と「ノルドストリーム2」の下に爆発物を設置したとする記事を発表した。その記事では、ジョー・バイデン米大統領がこの作戦を決定したと述べられている。米政権は、ハーシュ氏の記事は「真っ赤な嘘であり、完全な捏造」であるとし、すべての疑惑を否定している。
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国家的なテロ

ロシア外務省は、ピューリッツァー賞受賞記者のハーシュ氏の記事について、「調査結果はロシアにとってセンセーショナルなものでも、予想外のものではない。ロシア政府は米国の関与を想定していた」とのコメントを発表した。また、同省は、ロシアはこの事件への対応がない状態を続けることはなく、政治的・法的措置の両方を講じることが可能であると指摘した。
ヴャチェスラフ・ボロージン下院議長は、ハーシュ氏の調査について、米国のトルー マン大統領(在任1945-1953)が「広島と長崎で民間人に対して原子爆弾を使用した犯 罪者であるのに対し、バイデン氏は戦略パートナーであるドイツ、フランス、オランダのエネルギーインフラの破壊をテロ目的で命じたテロリストである」とコメントし た。
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