「米国に続くな」=中国外務省、気球めぐり日本側に自制要請

中国外務省の汪文斌(オウ・ブンヒン)報道官は14日、過去に日本の領空で中国の偵察気球が確認されたという報道を念頭に、日本側に客観的かつ公平的な立場を堅持し、米国に続いて騒ぎを煽り立てないよう求めた。
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これまでに日本政府は2020年6月に仙台市、2021年9月に八戸市上空、日本の上空で飛行物体が目撃された事例があると発表。さらに2022年1月に九州西方の公海上空でも、所属不明の気球を確認したと明らかにしていた。
これを受け、汪報道官は次のように日本側をけん制している。

「報道は承知している。日本側が客観的で公平な立場を堅持し、米国に続いて画策を行わないよう望んでいる」

【図説】上空に相次ぐ気球 「未確認物体」が観測された国は?
一方で共同通信によると、防衛省は同日、過去に日本領空で確認された3つの飛行物体について、中国の無人偵察用気球だと強く推定されると判断したと発表。中国側に事実関係の確認と再発防止を求めて申し入れを行ったという。
米国やカナダでは2月前半の8日間で、計4つの気球が撃墜されている。米国防総省は3日、米国上空を飛行する中国の偵察気球を追跡していると発表。米軍は4日(日本時間5日未明)、米本土上空を飛行していた中国の気球を米沿岸近くで撃墜した。また、米軍は今月10~12日に新たに3つの飛行物体を撃墜した。2つは米領空、1つはカナダ上空で撃ち落とした。
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