微博で拡散された動画では、オレンジ色の光の玉が分裂するようにして空を駆け抜ける様子が映っている。
この映像を見たロシアの軍事専門家、アレクセイ・レオンコフ氏は戦闘機などの軍用機が敵の赤外線ホーミングミサイルの目を欺くために囮(おとり)として発射するフレア(発光弾)の可能性があると指摘する。
「発光し、その後消えていくこの物体は、高高度で飛行する軍用機が出すフレアによく似ている。光る点が直線になっていること、光が漸進的にフェードアウトしていることがそれを説明している」
ただ、何のために発射されたのかは分からないとしている。また、軍事演習や新兵器の実験などの可能性も排除できないという。
南部連邦大学(露ロストフ州)演習天文台のミハイル・ネフスキー所長は、映像に映る光る玉が「天国への階段(sky ladder)」と呼ばれる花火である可能性があるとしている。「天国への階段」は火薬を用いた作品で知られる現代美術家・蔡国強(さい・こっきょう)氏が作ったもので、梯子状に組まれた花火を気球で打ち上げることで、空に続く階段のようにみせたもの。
このほか、ドローン・ショーの予行演習とする説などもあるが、現時点で正体は明らかになっていない。現地当局は住民に心配しないよう呼びかけているという。
関連ニュース